一心不乱に父親を見ている。
父親の身振り手振りを真似して、自分の手足を動かしている。
今朝のラジオ体操の会場に小学生らしい男の子二人を連れたご夫婦が参加されていた。
夏休みに入った最初の日曜日ということで、親子連れでの参加になったようだ。
初めてお見かけする方のようだ。
小さい男の子は、グランドの前でラジオ体操の指揮を執っている私の方には見向きもしない。
最初は父親に言われたらしくグランドの真ん中に出てきたのだが、すぐサードベースよりの所に引っ込んでしまって父親のすぐ脇にいる。
ひたすら父親を見詰めている。
父親の真似をしようとしている。
いつの間にかその父親も私の方は見ないで、男の子を見てラジオ体操をしていた。
誰も父親には敵わない。
父親の存在は実に大きい。
そして、父親は子どもたちの為に精一杯身体を伸ばし、大きく大きくなろうとしている。
今日は、感動の一時を味わった。