大槌で出来ることが他では出来ないということはない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

朝日の社会面に大槌日記というコラムがある。
岩手県の大槌町駐在の東野真和という記者の署名記事である。

「町役場の仮庁舎は、連日大忙しだ。仮設住宅やがれき処理を担う地域整備課も、義捐金・支援金関係の福祉課も、かつてない業務で膨れ上がり、休日返上が続く。中でも最も「ゆるぐねえ」(厳しい)のは町民課だ。」

住民からとかくの批判を浴びる自治体職員だが、今被災地の行政に携わっている人たちがどんな仕事をしているのか、その忙しさがよく伝わってくる。

「中村一弘町民課長(55)は震災後、一日も休んでいないのだが、さらにもう一つ難題が立ちはだかる。町長・町議・知事・県議という4つの選挙準備だ。町長・町議選は、めどもたたないうちに「8月中」と外堀を埋められ、「本当にできるの?」と中村さん自身が驚いたが「決めたらやるしかない」。選挙権を持つ人の名簿から、死亡届や転出届が出された人の分を削除したり、使えない投票所を移転させたり。最難関は、仮設住宅に移った町民に投票所入場券が行き渡るかだ。」

大槌町は町長が被災されて亡くなっている。
職員の方も大勢犠牲になられた。
自治体の機能そのものが壊滅状態に近い状況に追い込まれた被災地である。

その大槌では、県知事選挙も県会議員選挙も町長選挙も町議会選挙も行うという。
大槌で出来ることが他では出来ない、などということはない。
宮城や福島の一部自治体では統一地方選挙の実施をさらに先送りすることを検討しているようだが、やれる時にはさっさとやっておくものだ。

やれないと思うから、やれない。
やると決めたら、やれるものだ。
今やらないと、いつになったら出来るのか分からなくなる。
次に何が起きるのか分からないのが、今の世の中である。

無理をすれば出来るのだったら、今、大いに無理をしようではないか。
被災地の早期の復興のためには、一見迂遠なようだが選挙するのが一番早い。

私は、衆議院の解散・総選挙に大賛成である。