あえて河村市長の推薦を受けようとする人は、どの程度自分の土地に誇りを持っているのか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

河村たけし名古屋市長は、どの程度名古屋を愛しているのだろうか。

どうも河村氏は名古屋を踏み台にしか考えていないのではないかと思えてきた。

河村氏に熱狂的フアンがおられることはよく分かったが、河村氏の本当の関心は専ら国政にありそうだ。


名古屋市議会議員の報酬削減と市民税減税の二枚看板で圧倒的な勝利を獲得したが、市民税減税の方はいずれは撤回せざるを得なくなるもの。

減税日本というスローガンほど虚しいものはない。

私はそう考えている。


今必要なのは、大増税路線への転換を何とか回避して、日本の経済成長を実現し、国民の所得を増やし財政の健全化を達成する方策。

今はまだ行政サービスの大胆なカットなど出来る状況ではない。

勿論、現在の厳しい雇用環境で大胆な公務員の首切りなどすべきでもない。

減税日本は、日本の現在の社会経済状況の趨勢に背馳する政策を掲げているのだから、いつまでも長続きするはずがない。


その河村氏と小沢氏のグループが連携を模索し、河村氏は東京で23区の区議会選挙に立候補する小沢系と目される民主党所属の現職の区議会議員ら10名を推薦するという。

河村氏も変なことを考えるものだ。


河村氏の人気が全国どこでも通用するとでも思っているのだろうか。

名古屋市の行政のスリム化と大胆な市政改革推進のスローガンとして銀報酬の削減や減税はインパクトが大きかったが、これはあくまで河村氏のあの強烈な個性があってのこと。

この減税スローガンだけで誰でも当選、などということにはならない。


河村氏のあの庶民性は名古屋の有権者には受け入れられても、東京で同じことが通用するとは思えない。

まして河村氏のような強烈な個性の持ち主とは多分言えない、どちらかと言えば地方議会でも目立った活動実績がない、いわば有象無象の類に分類されかねない民主党小沢系の地方議員の人たちが今になって河村氏の真似をしようとしても簡単に真似できるようなものではない。

自分の柄に合わないことはやるものではない。


どんな方々が推薦の対象になっているのかも知らないが、まあ、この段階ではジタバタしないことだ。

地方議員を目指す方は、まずは自分のいる土地に限りない愛着を持っていることを示す必要がある。

名古屋の市長よりも自分は自分の住んでいる土地のことが分かる、人が分かるという気概を示すべきである。

東京都知事や区長の推薦を受けるというのは分かるが、自分を支持してくれる最大の支持者は名古屋の市長だなどと触れ回るのはおかしなことだ。

どうも皆さん、選挙を目前にして腰がふらつき過ぎだ。

これでは、当選しておかしくない人並み優れた見識や実績の持ち主も簡単に跳ね飛ばされてしまうだろう。


愚かなことである。