今のところ、みんなの党の攻勢戦略が功を奏している。
矢継ぎ早に法案提出に踏み切っているから、おそらく民主党も自民党も何らかの対案を出さざるを得なくなる。
停滞することが必至の国会を世論が動かすための梃子の役割を担いそうだ。
小さな政党だから機動力がある。
少々検討不足、思慮不足のところも出てくるかも知れないが、早く成果物を公表できるところがいい。
ベンチャー政党の面目躍如、というところである。
さて、今後の政局の展開を占う上で重要なポイントが間もなくやってくる。
自民党の参議院議員会長選挙である。
私もよく存じ上げている町村派の谷川秀善参議院議員が出馬の意向を表明されているようだ。
現在、自民党参議院幹事長を務めておられる方だから順当な人事のようにも見えるが、自民党の改革、参議院の改革を強く訴えている一部の人からはおそらく強い反発が出るだろう。
派閥順送り人事、派閥均衡人事の象徴になりそうな状況である。
自民党の中から改革の展望が開けるかどうかは、どうやら参議院議員会長選挙がオープンに行われるかどうかにかかっているようだ。
ここで派閥の締め付けや人事を交換条件にしての無投票選挙の画策が横行してしまったのでは、自民党には明日がない、と言わざるを得ない。
こういう状況の中であくまで派閥の頚木を取り除いて開かれた議員会長選挙の実施を最後まで主張しそうなのが、山本一太氏である。
山本一太氏がこれからどう動くか。
山本氏にとってこれからどう動くのが一番いいのか。
そして、日本にとって山本氏がどう動くのが一番いいのか。
そんなことを考えている。
おそらく山本氏の動きは自民党の中で潰され、山本氏の働き場所は大きく制限されることになろう。
この時が、チャンスである。
みんなの党は、何が何でも山本一太氏を獲得すべきである。
これが大きな山を動かす一撃になる。
ベンチャー政党みんなの党は、あっと驚くようなことを、当分の間やり続けなければならない。
さあ、次の一手。
みんなの党は、どうする。
自民党は。
民主党は。
ここで何も手が打てないようでは、知恵がない、と言わざるを得ない。