空気を描くことができるかー1Q84を読んで | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

忘れないうちに書いておく。

これは、幻想の世界を描いたもの、イルージョンの世界そのものだ。


話題になっている村上春樹の1Q84を読んでの感想である。


読んだ後、何も残らない、しかし、読んでいる途中ではその先が気になる、一度は読み通しておきたい、しかし、二度読む気にはなれない、そういう小説があることにびっくりした。

これは、じっくり読むものではない。

一挙に売り尽くすのがいい、そういう感想を抱いた。


これは何だろう、と考えていた。


一つの空気を描こうとしたのではないか、思い当った。

難しい仕事である。


風を絵に描くことが出来るか。

空気を絵に描くことが出来るか。

何もない空(くう)を絵に描くことが出来るか。

天才たちは、出来るようだ。


風も空気も、ただの空(くう)も、絵に描くこともできれば、文字にすることも出来る。

1Q84は、そういう類の小説である。

論理的に考えればあり得ない世界の話。

どこか狂気の臭いが漂っている。


これは、イルージョンの世界である。

鳩山総理の顔を思い浮かべながら、取り留めもなくそんなことを考えた。

変なお話である。