箍が外れた内閣・箍が外れた自民党 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

支離滅裂、というのはこういうことだろう。


来年度の予算規模は95兆円超と国民新党、社民党が主張している。

財政規律を主張していた藤井財務大臣の影が日一日と薄くなっている。

ついに国債発行の上限44兆円という枠まで取っ払ってしまった。


なんでもあり。

政治主導だから、何でもあり。


民主党鳩山政権の無軌道な本質が早速現れた。

軌道があるようでない。

財政諮問会議が懸命に箍を嵌めようとしていた自民党政権時代が懐かしいくらいだ。

蛇行している、というのでもない。

政策に一貫性、連続性、体系性が認められないのだ。


行政仕分けで財政規律を確保する方向に歩んでいたかと思えば、仕分け人の舌の根が乾かないうちに、7兆2000億円もの第二次補正予算案を閣議決定する。

歩いていた道が忽然と消え失せ、新たな全く逆方向の道の上に出てしまっている。


それでもいいのだそうである。

その時々の国民の声に合わせて道を変えているだけ。

国民の声が第一。

私には責任が無い。国民の声に従っているだけだから。


こういう論理に付き合うのは大変だ。


これでも鳩山内閣の支持率が50パーセントを切ることが無い、というのだから、自民党の罪は大きい。

「それでも、自民党よりはいいでしょう。自民党だって同じようなことをやってきたでしょう、ほら。」

そう切り返されてぐうの音も出ない、というのは実にだらしない。


しかし、ようやく自民党の中でも正論が出てきたようだ。

二階氏に選対局長の辞任を迫る声が大きくなった。

さてどうするか。


けじめをつけるべし、というのは、民の声だ。

鳩山総理に民の声を届けるためには、どうしても二階氏の居座り、居直りは止めさせなければならない。

これで何もしなければ、自民党も完全に箍が外れている。

小沢氏が中国で「私は解放軍の司令官」などととんでもないことを言っているのを咎める力が自民党になくなっているように見えるのが、実に寂しい。