この不完全なるもの | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

私たちは、実に間違いを犯しやすい存在です。


菅谷さんの事件を思うと胸が痛みます。

なんでこんな間違いが起きたのか。


予断に基づく思い込み、と不完全な物証による自白の強要。

これまで再三にわたって指摘されていたことが、今、白日の下に晒されることになりました。

一日も早く再審裁判が開かれることを望んでおります。

事件が裁判所に継続している間は、私の立場としては個別事件に言及することは難しい。

あくまで一般論の範囲でしか私の感想を述べることが出来ません。


司法関係者は、冤罪の被害者に対してどう向き合うべきか。

とても謝罪では追いつかないことです。

しかし、それでも、しなければならない。


日本の現在の警察制度の欠陥や司法制度の欠陥が端的に現れたようです。

大要は間違いは少なく頼りに出来る制度ですが、時にはこういう重大な間違いを犯すことがある。

私たちは、そういう基本的な認識で、再び間違いを犯さないよう全力で当たらなければならないと思っております。


しかし、それでも間違いを犯しやすいのが私たちです。

私たちは、常に間違いを犯す存在です。

決して完全ではない。


この不完全である、との認識が、私たちに、すべてにおいて謙虚であることの尊さを教えてくれます。

やや禅問答になってしまいました。

悪しからず。