小泉純一郎氏の失敗 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

おはようございます。

今朝の新聞を読みながら、ああ、小泉さんはなんということをしたのか、そう悔やんでおります。


民主党の小沢一郎党首の辞任を求める世論が高まっているのに、次の総理として相応しい政治家の名前の筆頭には相変わらず小沢氏の名前を上げる人が多い、というのは、どうしたことでしょうか。

誰も本気で日本の成果に対して期待していない。

日本の政治に対する失望感がここまで極まった、ということです。


誰が考えても、第三の道が必要です。

第三の道を切り拓く力を持った政治家を自民党で探せば、小泉純一郎氏の名前を挙げる人が一番多いのではないでしょうか。


私も小泉純一郎を担ぎ上げたい。

しかし、それが出来ないのです。

昨年9月、小泉氏が政界引退を表明し、次男を後継指名したことで、これからどんなことがあっても小泉氏だけは

担げない。

そう、思い極めたのです。


小泉氏は、魔法を使える人です。


安倍晋三氏を官房副長官から自民党の幹事長に抜擢し、最後の小泉内閣の官房長官に就任させることで自民党総裁、総理への道を拓きました。

安倍総理の辞任の後を襲った福田総理を誕生させる遠因となったのは、小泉内閣で福田総理が見事な官房長官役をこなしたからです。

小泉氏は、自分の後の総理を作り出す力を持っていました。


現在の麻生総理を総務大臣に登用したのも、小泉氏でした。

石破氏を防衛庁長官に抜擢し、小池さんを環境大臣に登用しました。

あの田中真紀子外務大臣も、小泉総理の時代のことでした。

石原氏を行革担当大臣と国土交通大臣に抜擢し、道路公団改革を実現させました。


亀井静香氏の下にいたため、力がありながら表舞台に登場できなかった平沼赳夫氏を経産大臣として登用したのも小泉氏です。

今は次の出番に備えて表舞台に出ることを控え、ひたすら勉強に専念している谷垣氏を財務大臣として登用したのも小泉氏です。

小泉氏は、政治家の本当の力を引き出す、魔法の力を持った政治家です。


現在の日本の政治的な危機を乗り越えていくためには、人の足を引っ張るのではなく、人を糾合させる力を持った政治家の登場が望まれます。


麻生総理は、まずは景気だ、と、懸命に日本の政治の舵取り、経済の舵取りに奔走されていますが、なかなか国民の心を掴むことが出来ません。

盟友と目していた中川昭一氏を失ってしまったのですから、これからも茨の道が続くと思わざるを得ません。

こういう時に、古い自民党を超え、自民党と民主党の枠を超えた新しい政治の道を切り拓くことが出来るのは、やはり小泉純一郎氏だと私は思います。


その小泉氏をもはや担ぎ出せないのですから、日本の政治が当分の間迷走を続くざるを得ないのは致し方ないことです。


民主党の岡田氏や前原氏が昨日東南アジアに向けて出発したそうです。

ベトナム、シンガポール、インドネシアの首脳と会談して13日に帰国する、とあります。

丁度その頃から、新しい政治のうねりが始まるのでしょうか。


小泉純一郎氏が政界引退表明を撤回し、「日本の政治危機を克服していくための捨て石になる」、そう宣明していただけないか。

そうすれば、事実上の世襲に徹底的に反対していく覚悟を決めた私たちも、新しい日本の政治を作る運動に参加できます。


私は、奇跡が起きることを期待しています。