憲法問題に関心のある方には、一度この映画を観ておいて頂きたい。
そう、思います。
これまで日本国憲法制定資料集や日本国憲法の研究などの文献で勉強し、漠然と頭に入っていたことがこの映画のお陰で鮮明な映像として残りました。
「日本の青空ー日本国憲法誕生の真相を描くー」のことです。
前々から気になっておりましたが、これまで意識していなかった空白の部分がこの映画のお陰で埋まったような思いです。
現在の日本国憲法は、間違いなくアメリカのGHQが書いた憲法です。
だから、日本にとっては、現在の憲法は何年経っても借り物の憲法だと言ってきました。
しかし、この映画を観て、一概にそう極めつけることも出来ないな、と思うようになっております。
GHQが日本の国民の心を忖度し、鈴木安蔵らの日本の憲法研究者の提案を参考にしてGHQ憲法草案を書き上げた、と言われれば確かにそうだったろうな、と思います。
これまでは、「借り物憲法を自前の憲法にしたい。自分たちの手で新しい時代に相応しい憲法を創りあげたい。」
そういう思いが、強かったと思います。
しかし、今は、
「現在の憲法には欠陥もあるが、基本的には優れた憲法である。
現在の憲法が果たした歴史的な役割は、実に大きかった。
押し付け憲法であるといって、その価値を貶めることはない。
私たちは、どんなことがあっても、現在の憲法の基本理念は、しっかり守っていかなければならない。」
そういう思いが勝っております。
自分の国の憲法の欠陥をあげつらうよりも、これを受容する方がはるかに精神的には楽ですね。
この映画を観てよかった、と私は思っております。
皆さんにも一度この映画を観ていただければ、と思います。
もっとも、この映画の自主上映を進めている人たちは、自衛隊違憲や、テロ特措法・イラク特措法違憲を唱えてきた9条の会の方々のようですので、念のため。
(事実関係そのものには、間違いがないと思います。
これも念のため。)