政界再編の旗印 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

そろそろ日本も出直し戦略を明らかにした方がいい。


新規蒔き直し。これを英語で表記するとなんとなるか。

やはりニューディールか。


100年に一度の経済危機と政治の混迷を克服するための方策は、やはりニューディールだ。

前回政界再編の基本構想を示した。

選挙の洗礼を受ける者がまず自分の身を削る覚悟を示さなければならない、ということで国会議員の定数削減の方針とその具体化までのスケジュールを記しておいた。


次に大事なのは、現在の憲法にどう向き合うかだ。


現在の憲法には綻びが目立ち、あちこち補修し、あるいは補強しなければならないところが多い。

しかし、現時点で憲法改正を掲げて政界再編を志向するのは如何だろうか。

私は護憲的改憲論者だと、自分をみなしている。

基本的人権の尊重、男女平等、戦争放棄、国際協調主義、天皇制、議会制民主主義などの基本理念を堅持しながら、新しい時代にあった私たちの憲法を自分たちの手で創りたい、と念願している。


今の憲法はアメリカからの借り物の憲法である、という思いを今日でも引きずっている。

しかし、今憲法改正を唱えるときではないとも考えている。

出来もしないことを旗印にして結束を呼びかけても、些細な違いでいつまでも大きな力を作り出すことは出来ない。

今は、この危機をなんとしても乗り越えていくために穏健保守の結束を優先するとき。

私は、そう考えている。


そのことを踏まえた上で、私は国家安全保障基本法の制定と、自衛隊の海外活動に関する基本法の制定を政界再編の柱にすることを提唱したい。


国家安全保障基本法の制定は、集団的自衛権に関する不毛な議論を国会の決議で克服するためである。

国連憲章の集団的自衛権に関する条項に拘泥するあまり、不毛なかつ難解な神学的論争を繰り返している現状は明らかに好ましくない。

法律で国の安全保障に関する原理原則を確認することとし、その可否について国民の審判を受ければいい。

これが、私の考えである。


次に、現在ソマリア沖での海賊退治に日本の自衛隊をどのような形態で参加させるか、という新たな課題が発生している。

現在の法制の下でどれだけの活動が出来るか。

果たして自衛隊員の安全は護れるのか、といった問題がある。

安全なところで活動させます、といったのでは、諸外国から侮られるだけだろう。

どうしても新たな法制を用意しなければならない。


国連安全保障理事会の決議があることを条件に、諸外国と協働して、海賊との戦いにフル装備で従事でき、かつ海賊行動を排除するために必要なあらゆる行動が出来る、としなければならないのではないか。

勿論、こういった困難な職務に従事する自衛隊員に対してその職務に相応しい名誉と処遇を与えることも当然である。

この位のことが出来なければ、日本は国家として国際社会で尊敬を受けることも、自国の国益を主張することも難しくなるだろう。


おそらく異論も沢山出てくるだろう。


だから、これを政界再編の旗印の一つにすることが出来るのだと、私は思っている。

皆さんのお考えを教えて頂ければ幸いだ。