「犯罪の加害者には国選弁護人がつくのに、なんで被害者には何の助けもないのか。」
それが全ての出発点だった。
法律の専門家が当然のように思ってきた国選弁護に根本的な疑問を投げかけたのは、犯罪の被害を受けた被害者の遺族やマスコミ関係者から上がったこの一声である。
昨日の内閣部会・法務部会等の合同会議で国会に報告する犯罪被害者白書案が承認されたが、私が国会議員になって今日に至るまでの僅か5年間に実に大きな成果が上げられたことが改めて分かった。
政治家の意識改革、法律家の意識改革、そして国民の意識改革がこんな風にして実現した。
部外者だからこそ、これまで当たり前だと思っていたことに遠慮なく疑問を述べることが出来る。
素人の強みは、様々なしがらみに捕らわれてすっかり曇ってしまった専門家の眼鏡の曇りを取り除き、物事の本質をズバッと指摘できるところにある。
「常識」を疑う。
今、私たちに求められているのは、そんな素直な心だろう。