乾坤一擲の大勝負 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

福田総理は、一世一代の乾坤一擲の大勝負に打って出た。

私は、そう思っている。


3月31日、月曜日の正午に衆議院の本会議が開催されることになり、いわゆるつなぎ法案を採決することになっている。

しかし、いわゆるガソリン税は除外されているため、ガソリン等にかかる暫定税率は本則に戻り、国・地方を通じて1年間に約2兆6000億円もの歳入欠陥をきたすことになる。

政府与党としてはこれをなんとかしなければならない責任があるが、世論の支持が無ければとても思い切った解決策は提示できない。


さて、明日の本会議までにその環境が整うか。


今朝から明日の正午の本会議までの間にテレビ討論を通じて何度も与野党の幹事長会談が開催されると思われるが、ここでどんな世論の反応が導き出されるかで日本の歩むべき道筋が決まる。


この段階で小沢一郎氏の無責任さや鳩山由紀夫幹事長の優柔不断さを非難する圧倒的な世論が巻き起これば、与野党対立の現在の政治構造がぐらりと揺らぎはじめ、日本の危機を突破する本格的な知恵が発動される政治的環境が整う。


圧倒的な国民の支持を受け、衆参両議院で過半数の安定した政治基盤を持っていた小泉総理と、福田総理が現在置かれている環境はまったく異なっているのである。


もっとも弱い立場に置かれている者が、追い詰められた末に打って出た乾坤一擲の大勝負。

そのことにマスコミは気づき、真剣に対処すべきである。

戦後最大の政治危機を迎えている、ということに、マスコミも国民も本当には気づいていないようだ。


この危機を突破できれば、これを導いた人が救国の英雄ということになる。

この危機を突破するために私心を捨て、自分の政治生命の全てを懸けた人が救国の志士ということになる。

福田総理と河野衆議院議長の二人には、その資格がある。


しかし、救国の偉業は、この二人だけでは達成できない。

この二人に呼応して誰が立ち上がるか、固唾を呑んで今日一日の展開を見守っている。


今日のNHKやサンデープロジェクトで政治評論家やテレビによく登場するタレントがどんな風に世論を誘導するか、そして、民主党の中でどんな議論が巻き起こり、誰がどう動くかで、いよいよ日本の命運が決まるのである。

今日の一日は、外の一日とはまったく趣が異なるのである。