これが最後だろう。
2月29日の夕刻、午後9時45分頃衆議院本会議が開会され、同10時35分頃終了した。
1ヶ月余りの審議を経て、ようやく来年度の予算案が採決された。
記名投票の結果、賛成は330票余り、反対は11票である。
自民党、公明党、共産党、無所属の議員は出席したが、民主党、社会民主党、国民新党は欠席。
物理的な審議妨害や牛歩戦術はなかったが、最後の採決の段階で本会議を欠席するなどというのはいかがなものか。
それまであれほど執拗に政府を攻め立てていたのに、採決に入るのは嫌だ、と駄々をこね、プイといなくなる。
結果が見えているから投票しなくともいいんだ、自分には何が重要か分かっている、もっと大事なことがあるんだ、そう嘯いて本会議の採決を棄権した小沢一郎氏の流儀を民主党や社会民主党、国民新党の議員が真似はじめてしまった。
こんなパフォーマンスは、いつまでも通用しない。
ただただ予算の年度内成立を阻止するために審議の引き延ばしを策していることが見え見えの民主党。
何かを創りだそう、というのではなく、その正反対に、単に破壊のための活動に全精力を費やしているように見える民主党。
志の高い若い政治家を消耗品扱いにし、損耗させていることに気づかない民主党。
いい政治家がいるのに、残念なことである。
人を育てようとしない政党には明日は無い。
民主党の若い議員が気の毒で仕方がない。
翻って自民党は、どうか。
今のところは、自民党の若手や中堅の議員はそれぞれに自由闊達に活動しているようだ。
昨日の人権問題調査会でも若手、中堅の本質を衝いたいい発言が続いた。
言論の自由が保障されている。
これが、政党の基本でなければならない。
経済産業部会では、特定取引法の改正法案について様々な意見が開陳された。
大筋は賛成だが、正常な商行為の過剰な規制になってはならない、との多くの議員の指摘は正論である。
その正論が取り入れられて、この段階で法案の修正がされることになった。
先日の航空法の改正法案についても、ついに昨日の閣議で拙速な外資規制の導入は見送られることになった。
自民党の部会の議論は、だから疎かにすることはできない。
世論がこんな風に政治に反映されるんだ、ということが実感できれば、政治は面白くなるだろう。