詩と真実/政治資金規正法再改正問題についての報道 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

党改革実行本部コンプライアンス小委員会に出席。


党規約の改正内容については合意に達したが、政治資金規正法の改正については、拙速に結論を出すことは避けたほうが良いだろう、という意見が大勢だった。


とりあえずは一安心である。


さすがにコンプライアンス小委員会のメンバーは、自民党を代表する政策通の集まりである。

法律家である私の危惧を、素直に受け止めてくれる。

石原伸晃党改革本部長から、政治資金規正法改正、国会での答弁、引き続きよろしくお願いします、と言われたが、これで秋の臨時国会での政治資金規正法改正問題の担当主査の再任が決まったも同然だ。


委員長室を出ると、テレビ局のカメラの放列が待っていた。

ことの性質上迂闊な発言は許されず、逃げるようにしてエレベーターに乗る。

これまでエレベーターは使わないようにしてきたが、こういうときは別だ。


無言あるいは言葉数をできるだけ少なくして記者の質問に答える。

マスコミの関心が政治資金規正法再改正問題に向けられていることが,その報道振りで良く分かる。

こんなに凄まじいマスコミの攻勢を受けては、さすがの中川秀直幹事長も沈着冷静な対応ができなかったのだろうと、納得した。


だが、私は、今回の政治資金規正法改正問題はくれぐれも慎重に対処しなければならない、と覚悟を決めている。

どんな方法を取っても拙速な法改正には反対を貫くつもりである。


マスコミは、結論を急ぎすぎる。

自分たちの主張に沿うような発言を、私たちに求めているようだ。


中川幹事長の、あらゆる政治団体について1円以上の支出について領収書の写しを義務付ける、という記者会見は、マスコミの感覚とピッタリ合うようだが、どうも自分の個人的意見を述べただけに過ぎないようだ。


とても自民党としての結論というわけには、いかないだろう。


マスコミは極端な意見を簡単に取り上げる。

それを前提に、世論を作り上げ、一般の国会議員が途中で疑問を述べたり、異議を差し挟むことができないようにしてしまう。


私は、それが怖い。

私のような慎重意見は、それが執行部批判と受け取られる場合だけ、大きく取り上げる。

ということで、今日の私への取材はまったくニュースバリューがないということになる。


NHKのお昼のニュースにちらと私の姿が映っていたが、殆ど誰も関心を持たないほどの一瞬のことであった。

実は、あれほど熱心に議論していたのに、と思うが、マスコミはそんなことに気がつかない。

日本の国民は情報操作に乗せられやすい、と言われるが、マスコミ報道を鵜呑みにすることは危険だ、ということを是非知っていただきたい。


今日のブログの表題を「詩と真実」にしたのは、マスコミ報道は「詩」であり、必ずしも真実ではない、ということを読者の皆さんに訴えたかったからである。