ちょとだけ天邪鬼/変化の胎動 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

現時点での自民党の国会議員のブログは、難しい。


とうとう昨日はブログの更新しないまま今朝を迎えた。




逡巡したのは赤城農林水産大臣の辞任の記者会見をどう表現するか、ということである。


水に落ちた犬を叩くようなことは、すべきではない。


といって、見苦しいものを見てしまった感想を書かないのでは、後日のための記録としてこのブログを書き始めた意味が半減する。




国会テレビは、赤城大臣の記者会見の様子を全部放映していた。


これまでテレビの映像を見て、なんと弱々しい政治家か、もっと毅然とした対処をすべきである、などと思ってきたが、昨日の記者会見での赤城氏は、懸命に説明責任を果たそうとしており、首相官邸で総理の面前で辞任届けを書いたくだりなど、気の毒にさえ感じたほどだ。




赤城氏がWTO交渉や中国への日本の農産品輸出の進展等について語っている部分はさすが、と思わせるほど明快で、自信に満ちていた。


民放や新聞は、こういった本人に有利な情報を一切報道しない。




マスコミに登場する評論家やタレントは、マスコミが多くの事実の中から切り取って編集した情報に依拠してコメントを出すから、テレビや今朝の新聞報道は、遅すぎた辞任表明と、相変わらず赤城批判一色である。




これでは、安倍総理の任命責任を問う声が高まる一方で、安倍総理が内閣改造を8月末に行う、と表明しても国民の間に共感を呼び起こすことは出来ない。




ということで、私の立場は、どんどん難しくなっている。


こういう状況の中で、率直に安倍内閣の抱える問題点を指摘すれば、安倍総理の支持基盤である町村派の若手も安倍続投に批判的、とマスコミが書く材料を与えることになる。




政治家としての出処進退を明らかにすべき、と言えば、直ちに自分自身に跳ね返ってくる。




麻生外務大臣が安倍続投支持を表明したうえで、総裁選があれば立候補する用意がある、などと報道陣に語った、という新聞報道を見て、なんで直ちに外務大臣を辞任して総裁選出馬の意思表明をしないのだろうか、今程明確な政治のリーダーシップが求められているときは無いのに、という内心の呟きを書けば、すわ、町村派若手は麻生担ぎに動くのか、と勘ぐられる材料を与えることになる。




さらに踏み込んで、福田は何をしているのか、クローニンの会(知命立志会)を開いてみんなの意見を聞いてみたい、と書けば、いよいよ政局がらみの話になる。




責任ある立場に立つ治家の発言は、実に難しい。




私が、比較的正直にこのブログを書いているのは、私の発言にはまだ殆ど影響力がないからである。


今日は、ちょっとだけ天邪鬼を気取ってみた。




まったく先行き不透明な状況となった。


これを混沌という。


混沌の中から何が生まれてくるか。




昨日の原子力調査会等合同会議の席で私の隣に座っていた3回生議員が、ワクワクしている、と語っていた。




どうやら私一人ではなかったようである。


時代が大きく変わろうとしているときに、変化の後ろにつくのではなく、変化の先を走ろうとする、若手の胎動が聞こえ始めた。




いよいよ私たちは、これまで経験したことのない、新しい時代に突入したのである。