修憲論・護憲的改憲論 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

衆議院議長公邸で憲法施行60年記念演奏会が開催され、出席。森山良子さん外の熱唱、演奏を堪能。


河野洋平衆議院議長から、誕生日におめでとうと言うのは、私はあなたのことを大切に考えていますというメッセージ。今日は憲法が施行されてから60年の誕生日を祝う会。国民主権、人権尊重、平和主義を謳う憲法を大切にします、との思いを示すために、憲法施行60年を記念する演奏会を開催しました、との挨拶があった。しっとりとしたいい挨拶だと思う。


現憲法にはいくつかの欠陥があるが、太宗においては、いい憲法だと私も思っている。


憲法調査特別委員会の委員として国民投票法案の審議に当たってきたが、現在の憲法を根底から否定するような議論には与することはできない。

アメリカから与えられた憲法だから欠陥品だと言わんばかりの議論にはついていけない。ハーグ条約に違反して占領下で策定された憲法だから無効だという議論にも賛同できない。


8年前の1999年に、時代にあった新しい憲法を創るという本を公刊したが、私の立論は、いわゆる創憲論だと思ってきたが、自民党内での様々な改憲の議論に参加するうちに、実は、私の立論は護憲的改憲論であり、もっと言えば修憲論だということが分かってきた。


憲法の前文のいかにも翻訳調の書きぶりや自衛隊が違憲の存在であるかのように読める憲法9条2項の規定、緊急事態における国会や内閣の権限行使についての規定の不存在等直ちに手を加えるべき条項がいくつもある。


しかし、それでも象徴天皇性を採用し、議会制民主主義を明示し、戦争放棄を宣言し、司法・行政・立法の3権分立の統治システムを確立した現在の憲法は、わが国の戦後復興と民主国家としての再生に極めてプラスに働いてきたと評価している。


自民党の中には未だに復古調の改憲論が根強くあることも分かってきた。その一方で、若い自民党の国会議員の多くはいわゆるリベラル派であることも分かってきた。

これからが正念場であり、自民党の中で保守跡派とリベラル派との本格的争いがまさに始まろうとしているような予感がする。


国民投票法が成立しようとしている今日、これからは、現在の憲法が謳っている基本的人権の尊重や平和主義が置き去りにされないよう護憲的改憲論、修憲論の論陣を張っていかなければならないと、覚悟を新たにしている。


同士の皆さんの応援をよろしくお願いします。