これで良かったか?/ホリエモンに実刑判決 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

今朝の朝刊で、民法772条(離婚後300日以内に出生した子を前婚の夫の嫡出子と推定する規定)の検討プロジェクトチーム発足のニュースが大きく取り上げられた。

これまで解決策が見つからなかった難問である。公明党の大口善典衆議院法務委員会理事と私の連名で出した提案が、この難問解決の糸口になる、と評価していただいたようだ。


今日発足した自民党プロジェクトチームの座長に就任することになったが、共同提案者として、野党の協力も得て今国会中に戸籍法の特例に関する法律を実現したい。


さて、今日の最大のニュースはライブドア前社長堀江貴文氏に対し東京地裁が証券取引法違反の罪で懲役2年6月の実刑判決を出したことであろう。

かつてテレビ番組に出演した際に、堀江被告に対する判決の見込みについて質問されたことがあったが、まさに予想の範囲内の判決であった。


しかし、事件が報道された当初は、事件の全体像が茫漠としており、刑事事件としての立件は相当難しいのではないか、と思っていた。

その後、逮捕、勾留、起訴と段階を踏んで司法手続きが進み公訴事実(訴因)がかなり絞られて起訴にいたったようなので、本件について有罪判決が出されることはほぼ確実と思っていた。

被告人が否認を続け、情状に関する主張も立証もされていないようなので、執行猶予がつかず、実刑判決になったのも理解できる。


だが、それで良かったのか、ということについては、正直のところ、違和感が残る。


私たちは、残念ながら裁判の結論や新聞報道を鵜呑みにしがちである。先入観で事実の評価を誤ることも多い。


ライブドア事件は、有価証券報告書の虚偽記載、偽計・風説の流布の罪による起訴という、極めて特異な犯罪である。

最初に結論ありき、の捜査が行われたのではないか。予断に基づき、起訴に役立つ証拠のみを集め、被告人に有利な証拠をことさらに排除した恐れはないか。有罪認定の根拠とされた証人や関係者の供述は、何らかの圧力や利益誘導で事実を歪曲したり、誇張したものではないか。


このような観点からの慎重かつ徹底的な検討がなされたのか、是非知りたい。


早川忠孝は、やはり弁護士ですね。