いよいよ手術のために入院することになった。

事前に胸帯を買っておくように言われていたが、そういえばどのような術式になるのか教えてもらっていない。

 

胸骨正中切開法といって、胸骨を割って?正面から胸腺を摘除する方法と、胸腔鏡下手術といって、脇の下にいくつかの穴をあけて、そこから胸腔鏡を使って胸腺を摘除する方法の大きく2つがあるらしいことは調べていたが、外来で呼吸器外科の先生と話していた時も、まだどちらにするか決めかねているようだった。

 

このため胸帯を買うにしても、どのようなタイプが良いのかよくわからず、しょうがないので病院の売店においてあるのをギリギリ入院当日に購入した。

 

入院のチェックインは朝10時だったので、スーツケースを引いて病院に行き、入院手続きをしたが、荷物を棚に入れてお昼ご飯を食べてから、することもなく一日本を読んでいた。

とりあえず、手術が2日後の朝から行われることだけを教えてもらって、検査のための採決と握力測定だけをして、その日は夕ご飯を食べて終了となった。

握力測定の値はかなり良好で、その他の症状もほぼないことから、ivigの効果がきちんと出ており、手術をしてもクリーゼになったりする恐れはないだろうということだった。

正直、このときは体調がすごく良かったので、胸腺摘除の手術も不要なのではないかと思うくらいであった。

 

 

2日目も、やはりほとんどすることは無く、ラジオを聞いたり本を読んで過ごしていた。

もちろん床頭台にはテレビもあるのだが、入院中は気分が上がらないこともあって、テレビを見る気にならない。

毎回、入院のたびにテレビカードを買うのだが、退院まで1枚使い切ることが無く、退院時に精算することになる。

 

入院時にはラジオが一番心が落ち着くので、ラジオを聴く機会が増える。

最近では、自宅にいるときはラジオを聴くことなんてほとんどないのに、入院中だけはラジオがとても楽しみになる。

1日のうちで数時間もラジオを聴くのは、高校生以来だ。

 

2日目は一応、レントゲンの撮影と、歯科の受診があったが、大した負担ではなく、すんなり終わるものばかりだった。

とはいえ、歯科では手術前後に歯をよく磨くように強く指導された。

確か、入院患者における肺炎と口腔ケアとの関連がクローズアップされてから、肺炎防止に口腔ケアをしっかりと指導するようになったはずである。

重症筋無力症と肺炎はかなり相性が悪いので、肺炎に気を付けるに越したことは無いのだろう。

 

夕方に呼吸器外科の先生から手術についての解説を受けることになっていたので、妻にも同席してもらって医師から説明を受けた。

この時に初めて、術式について解説を受けて、胸腔鏡下手術になることが分かった。しかも、ダビンチで手術をするらしい。

今まで、高額な手術機器としてダビンチの名前を聞くことはしばしばあったが、自分がダビンチで手術をしてもらえると思っていなかったので、少しうれしい。

ちなみに、ダビンチというのはこういう機械。

 

 

担当医は胸骨正中切開法も検討していたようだが、胸腺腫の可能性が低いことから、胸腔鏡下手術でいけると判断したらしい。

胸骨正中切開法は、術後かなり痛いと聞いていたので、少しでも術後が楽な方で良かった。

 

担当医からの説明を受けた後は、妻と別れて病室に戻り、夕飯を食べて念入りに歯を磨いて、早めに寝た。