今回の電子工作は、簡易トーン調整付きの電池駆動型ポータブル・ミキサーです。作るにあたってのモチベーションは;

1) 最近、ローランドヤマハも手のひらサイズの可愛いミキサーを発売していますし、

2) NJM2734D と言う 4回路入りの単一電源・低電圧・低電流作動型のオペアンプを秋月電子で売ってたので使ってみたいし、

3) Tilt Tone Control (Tilt Equalizer) と言う、1VRで高音と低音をシーソーのように制御するトーン制御回路を試してみたいし、

・・・ と言うことで、単三電池 2本で働くマイクロミキサーを考えてみました。

 

 NJM2734D は 4回路オペアンプなので、2個使うことを前提に、ボルテージフォロワー x 4、Tilt TC x 3、ミキサー x 1 としました。おまけに AUX入力も加えて、ミキサーとしては 5ch入力です。トーンコントロールに Tilt TC を試したかったのは、ポータブルミキサーではつまみを多数付けるのが難しいので、1VRで硬い音と柔らかい音が制御できたら良いな~と期待したからです。

 

 初段は定番のボルテージフォロワで、二段目に Tilt Tone Control (Tilt TC) を置いています。Tilt TCは、上述の通り 1VR で高音と低音をシーソ(一方が上がれば、もう一方が下がる)のように制御できるらしいです。三段目のミキサーは、おきて破りで10倍ほどの増幅度を持たせてあります。

 

 Tilt TC は、たぶん「エフェクター BIG MUFF」 に使われている、ローパス(LPF)とハイパス(HPF)を 1VR でバランスするパッシブ型のトーンコントロールを、オペアンプを使って NFB 型に変更したものかと想像しています。検索した記事の中には、「Tilt TCなんて古臭くて性能も良くない」ように書かれているものもありましたが、まあ実験実験!どうなりますか。。。

 

【参考】「Tilt Tone Control」、「Tilt Equalizer」、「Big Muff Circuit」などをweb検索

【続編】 作成編です。無事、稼働しました

【続編2】 本機のリニューアル