今一番お気に入りのアコースティック・ギターは、格安で入手した G社 最廉価版 LG-2 American Eagleの型落ちです。(吉本新喜劇の松浦真也さんが使っている B-25 と色違いで形は似ています。) マホガニー材の小型ギターで、生音最高!。

 これに L. R. Baggs Element Active (アンダーサドルのピエゾピックアップ+イコライザーなしのプリアンプ)が搭載されているのですが、ラインからの音は低音と高音が出すぎています。ドン・シャリというより、低音はボワンボワン、高音はチャリチャリ・キンキンとなり、あまり好みではありません(涙)。市販のエフェクター(イコライザー等)で修正すればよいのですが、今回は持ち運びが便利でストリート・ライブでも使いやすいように、できるだけ小型で電池消費も少ない「トーンコントロールの効くバンドパスフィルター(低音と高音のカット)」を自作することにしました。

 

 まずは、電池を使わない、パッシブなCRローカットフィルター(Cで低音を通りにくくする)とCRハイカットフィルター(Cで高音をグランドに落としてしまう)を組み合わせたものを試してみました。ギターのプリアンプの出力インピーダンスを数kΩ、ミキサーの入力インピーダンスを10kΩ程度を仮定した、中心周波数~1kHzくらいのバンドパスフィルターです。ボリュームは、低音および高音を絞るためです。

 これいい音! ちゃんとコントロール効いてます。インピーダンスマッチングとか不安だったんですが、いい感じ。ただ残念なことに、音のレベルがかなり小さくなってしまいます。まあ周波数特性を持ったアッテネーターみたいなものですからね。やっぱり増幅回路を入れて、少し増幅した方が良いようです。

 

 FET(2SK303)1石の簡単な増幅回路を付け足しました。アイドリング電流は1mAを切るくらいにしてありますので、単三2本でたぶん数百時間以上動くと思います。ここでは、700Hz以下のローカット、1.6kHz以上のハイカットにしてみました。たぶんこのバンドパス回路、もっと簡単にできると思うんですけど、馬鹿正直な回路になってます。50kΩBカーブのボリュームしか手元になかったので、調整がクリティカルですが、ローカットもハイカットもちゃんと調整できます。増幅度があまり大きくないのですが、パッシブ回路よりは遥かに大きな音です。ケースは数cm角なので、これならギターのソフトケースのポケットにもスッと入ります。

 

 

 左ツマミがBASS、右ツマミがTREBLE、VR右いっぱいでフラット、VR左いっぱいでローもハイも減衰です。

 スタジオで、【 ギター LG-2 → 本機 → ミキサー → パワーアンプ&スピーカー 】 と接続しましたが、ローカットもハイカットも十分に効果が感じられ、また聞いた感じではひずみも気になりませんでした。大成功と言うことで、今後 LG-2のソフトケースのポケットに常備したいと思います。