ずーっとこのままの人生だと思ってた。
ずーっと何も変わらず、そのままと思ってた。
人生、少なからず山なり谷なりの上り下りがあるわけで…
少しずつ一段一段登ってたら…気がついたら高く登っていたり…
でも、何かの拍子で足を踏み外す時ってあるかも。
かろうじて、谷間の底に落ちずに引っかかって助かって…
そんな時にどう考えるだろう…
「ぁあ…助かったぁ…、どうしよう…どうやって戻れる?」
そう模索するか?
「ぁぁぁ…落ちてしまったぁ…もうだめだぁ…のぼる自信がない…だめだぁ」と、ただ落胆するのか…
「よかったぁ。よし!また一段一段登っていくかぁ!」…と、再度力を振り絞れるか!
そう、
力を振り絞れるか?
そこだと思う。
何もかもが変わった?
いいや!
変わってない!
そんなことがあったというだけ!
まだ終わっちゃいない!
一歩一歩
前へ
上へ
進むだけ…。
ほら、まだ指は動く!
手は動かせる!
足は動かせる!
立ち上がれる!
心臓の音もちゃんと聞こえる!
呼吸する吐息もきちんと聞こえる!
一歩踏み出せる!
次の一歩も踏み出せる!
歩ける!
歩ける!
前へ進める!
上へ登れる!
話せる!
聞こえる!
食べれる!
笑える!
泣ける!
叫べる!
まだがんばれる!
それらが全部揃ったなくても
ひとつだけ実感できたなら
それでいい!
それで十分!
目の前に進む道が見えたとき
耳の奥でおーいと呼んでくれる声が聞こえたとき
鼻の奥に、あの懐かしい香りに気づいたとき
手指に触れる感触を感じ取れたとき
足の裏にあたる小石の凸凹に痛みを感じたとき
埃の匂い
雨の音
日差しの暑さ
風の肌への感触が
空気があるんだと安心したとき
水の冷たさ
砂粒のジャリっていう感じも
泥に突っ込んだときの大地の重さも
空気が流れ
水が流れ
時が流れ
人も動き…流れていく…
時が進んでるって感じたら
それは
“ここにいる”ってこと
今!
“ここに存在する”ってこと
そんなことが実感できた
だから
進まなければ
(ひでぼ〜Z)
