@横浜市中区
最初の階段を下りると
そこには
開国してから
海を越えてはるばるやってきた
いろんな国の人たちが
長い時をここで眠っています
丘の上から下まで
緩い段を作りながら
広がる墓地🪦
もう花を手向ける人も来ない
雑草や木が茂っている
お墓も少なくありません
@横浜市中区
本国に帰国する家族は
遠く離れた異国の土地
終の住処とした故人が
淋しくないようにと
おしゃべりをする相手として
植えたのでしょうか🌳
小さな苗木は
こんなに根を張り
お墓に向き合って
彼に❓ 彼女に❓
語りかけています
@横浜市中区
1923年9月1日午前11時58分
関東大震災は
10万人以上の
死者と行方不明者を出しました
ここに眠るのは
震災の犠牲になった
外国人の旦那様と
日本人の奥様のご夫婦
低木たちと名もない草たちが
眠るふたりに寄り添うように
墓石を取り囲むのは
今なおご夫婦の最期を
悼んでいるようです🌿
@横浜市中区
上のお墓に眠る人は
飛行機のパイロット🧑✈️
下のお墓に眠る人は
船乗り⚓️
その人の
生前の職業を模した墓標も
外国ならでは✨
自分の就いた職業に
誇りを持っているのが
死して尚みんなに伝わります
@横浜市中区
この一角には
ロシア正教の人たちが
眠っています
遠くはなれた日本に葬られても
同じ国の人や
同じ神様を信じる人が
近くにいれば
少しは祖国にいるような
気持ちになるのでしょう
@横浜市中区
天使が刻まれたり
あるいは枕元に立ったり
花が彫られるのは
全て
残された家族の
悲しみを表しているといいます
異国の地に
大切な人を埋葬して
本国に戻っていくことは
どれほど辛いことでしょうか
もしかしたら
もう二度と訪れることが
できないかもしれない
悲しみと慈しむ気持ちの全てを
墓標に託したのかも
しれません
まだ咲残ってるツツジの花
その横の階段
青い空と白い雲
そそり立つ山手十番館の姿
外人墓地の中を
そぞろ歩きながら
ここまで来て
あの階段を上ると
ようやく現実に戻ります
わたしは
わたしの国に眠る人たちと
もっともっと
近しくなれそうです✨
ずっとずっと先の時まで な気分です