らせん ですちょうどひと月前の今日
誰もいない
誰とも会わない山の
短すぎる秋を楽しみました
高すぎても無理
人出が多くても無理
そんなわがままなわたしには
ぴったりの
静かで
木漏れ日が降りそそぐ
気持ちのいい山でした
@東京都青梅市
ひたすらなだらかな道を
10月の終わりの
まだあたたかさも残った
空気の中を歩いて行くのは
山の階段探険隊が
出動してるよりも
その辺のやや開けた薮の道を
お散歩分隊が
スキップしてるように
錯覚してしまいます
でも
ちゃんと山に登っているのです
@東京都青梅市
出迎えてくれたのは
控えめに咲く花たち
シシウドは季節外れの花火
アキノキリンソウは
野辺に住む虫たちの灯台みたいに
黄色く輝き
アザミはいつでも誰でもが
座れるように
ふかふかのクッションをきかせて
どうぞお座りください
の椅子みたい
花びらが散っていると思ったのは
天然のキクラゲ
はじめまして
小さな秋をみつけるのも
山の階段探険隊の醍醐味です
@東京都青梅市
木漏れ日に彩られ
眩しくて目が開けていられない
見上げると
絡み合った枝の隙間から
あきらかに
夏でもなく
冬でもなく
今この瞬間しか味わえない
短い秋の陽射しが
こぼれてきます
両手で掬い上げられるかな
そんな気になって
階段を上りながら
光の中に手を差し伸べてみた
それにしても
なんて綺麗な階段の姿でしょう
@東京都青梅市
大塚山 標高920.3メートル
登頂です
眺望はないけど
あったのはあふれるばかりの
日光
出会ったのはふたりだけ
他には誰もいません
道のあちこちに動物たちが
用を足した痕跡が
ありました
ここはヒトより動物の領域
お邪魔させてもらえたことと
静かさを満喫したことに
心からの感謝を
このくらいでちょうどいい な気分です