桃太郎
これを頭の片隅に置いて、新説・桃太郎START✨
↓
↓
↓
むかーしむかしある所に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんはろくに芝刈りもせず、家の中ではDVしまくりの暴れ放題。
おばあさんは、そんなおじいさんとの喧嘩の耐えない生活に疲れ果て、褒めてももらえない毎日の料理に、一生懸命美味しく作ろう🎶という気力など湧くはずもなく、ただ惰性の味付け、ワンパターンな献立の毎日を繰り返すうちに、いつしかホストクラブ通いの沼にハマっていったのでした。
そんなある日、さすがに洗濯物が溜まってきた事に気づいたおばあさんは、コインランドリーへとやってきました。
「うわ!閉店してる!!」
567の影響なのか、おばあさん行きつけの店が無くなってしまったから、さぁ大変!!
おばあさんは仕方なく、無添加石鹸を握りしめながら川へ洗濯に行ったのでした。
*
👵
「はぁ~洗濯機はおじいさんから蹴り飛ばして潰れて使えないし、コインランドリーは潰れるし!やってられないったらーっっ!!」
おばあさんが怒りの感情を洗濯物にぶつけながら、ひたすらにゴシゴシとしていると
おや??😳
川上から桃🍑が、どんぶらこーどんぶらこーと流れてくるではありませんか。
👵
「あんな変わった桃………メルカリで高値で売れるかもしれん。そしたら推しにアルマンドを入れてそれからそれから………」
おばあさんは無添加石鹸を床に叩きつけたかと思うと、ワイルドに川へ飛び込み巨大桃を鷲掴み。早速、家に持ち帰ったのでありました。
*
おばあさんが早速、出品用の写真をパシャパシャと撮影していると、おじいさんが部屋の中へと入ってきました。
👴「ワシの飯も作らず一体何をしてるのかと思ったら、何だその巨大桃は!!これが夕飯か!!」
👵「夕飯なわけないじゃないですか!!すぐ作りますから、出ていってくださいな!」
👴「何だとー!!この桃を平らげてやる!(台所から包丁を持ってきながら)」
👵「今から出品する桃に!!あーれー!」
パッカーン🌜🌚🌛
お爺さんの包丁捌きで、綺麗にまっぷたつにわれた巨大桃🍑
早速中の実にかぶりつこうとしたお爺さんは悲鳴をあげました。
👴「な、中に赤子がーーー!!赤子がおるぞー!!」
👵「桃の中になんで赤子やねん!そんなわけあるかいな!って、ほんまやー!!」
驚くふたりをよそに、「ほんぎゃー!ほんぎゃー!」と、産声を上げる赤子A。
赤子の愛らしさにハートを撃ち抜かれたふたりは、赤子に桃太郎という名前をつけて、それからは真面目になり、桃太郎を大事に大事に育てたのでありました。
*
月日が流れ………
桃太郎はとても大きく育ち、山よりもでかく育ちました。
おじいさんとおばあさんは、ドンドン成長していく桃太郎を見て途中から、薄々感づき始めていました。
👴👵「桃太郎、人間じゃなくね?」
そう思いながらも、ハートを撃ち抜かれているふたりは、全てを気のせいにし、大きな桃太郎の食費を稼ぐ為に朝から晩までせっせと働き、仲良く暮らしていました。
そんなある日、桃太郎の噂を聞きつけた村の衆がお願いをしにやってきました。
それは鬼👹退治の依頼。
島に住む鬼が悪さをして困っている。巨大な桃太郎ならきっと、一瞬で殲滅出来るに違いない。
🧒「わかった!僕に任せて!」
桃太郎は笑顔でその依頼を引き受けると、おばあさんが奥から内職で作っていた吉備団子を持ってきました。
👵「お腹が空いたら、これを食べるんだよ?🥲足りるかわからないけど」
🧒「いいの!?(それ、今日納品の品だったんじゃ……)有難う!行ってきます!」
そうして桃太郎は、おばあさんから吉備団子を受け取ると早速鬼ヶ島へと旅立ったのでした。
*
桃太郎は電車に紐をつけ、自分を引きずって運んでもらおうという甘い考えの元、鬼ヶ島行きの切符を買いに、金券ショップへやってきました。
カウンターの中には、猿、キジ、犬の3匹の店員。
桃太郎が、店の入口を覗き込みながら
「鬼ヶ島行きの往復切符下さい」
そう言うと、
犬が鼻をくんくんとひくつかせ、桃太郎のお腰につけた吉備団子を、ガン見し始めました。
「ソレ、タベタイ」
その言葉を聞いた、キジと猿も吉備団子を見つけ、こう言いました。
「ソレ、ウマソウ」
桃太郎は、店員達のサイボーグ感に少したじろぎましたが、吉備団子をあげる代わりに鬼ヶ島へ一緒に行っちゃわな~い?と勧誘する事にしました。
「リョウカイ」
猿、キジ、犬の3匹は、あっさりと仕事をほっぽりだし、桃太郎の肩に飛び乗ると、吉備団子を頬張りながら、同行する事にしたのでした。
*
鬼ヶ島到着!(行程の場面は省略)
桃太郎達が島の探索を早速始めると、目の前に皮膚が赤色の鬼と、青色の鬼が現れました。
大きさは桃太郎よりも小さくファンシー。
桃太郎は流石に、攻撃する事はジェントルメーンだから出来ないな!!と、ニヒルな笑みを浮かべながら、鬼達と対話で交渉する事にしました。
「ねーねー、村をさー襲うのさー、あれ止めてくんない?」
すると、赤色の皮膚の鬼Aが言いました。
「そんなん言うたかて、ライバルがいた方が?生きるには大事やねんって、それはつまりスパイスなんやって、そううちのボスが言っとんねん。だからその命令でこっちもやっとんねん。だからしゃあないやんけ」
「じゃあボスを呼んできてよ!」
「わかった!ちょっと待っててや!」
鬼は案外フレンドリーで、なにわな返事をすると早速、鬼のボスを呼んできました。
鬼のボスは皮膚が赤色で背格好も大きく、部下の鬼との違いは、その高~い高~~いお鼻と、背中に生やした大きな大きな羽でありました。
「貴方が鬼のボスなの?」
桃太郎達がそう尋ねると、ボスがこう答えました。
「あぁ、私が鬼のボスだ。まぁどちらかというと”天狗”と呼ばれる事が多いけどね」
つづく