②ビタミンB2(別名:発育ビタミン)
導入:3大栄養素の代謝にかかわる「発育ビタミン」です。
「どんな栄養素?」
ビタミンB2の成分名はリボフラビンで、黄色い蛍光色の成分です。
水溶性とはいえ、水に溶けにくいと知られています。食品から大量に採ると吸収率が下がり、使われなければすぐに尿に排出されるため過剰症や欠乏症になりにくビタミンです。
すべての動植物に存在・・・
牛乳から発見されたビタミンですが、すべての動植物に含まれています。
リボフラビンは通常フラビンモノヌクレオチド(FMN)もしくはフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という形で存在し、人体内でもおもにFADとなって存在します。
「1日の摂取基準」
成人女性:1.0~1.4mg
成人男性:1.4~1.7mg
「多く含まれる食品は?」100g中
肉類
◆豚レバー:3.60mg
◆牛レバー:3.00mg
◆鶏レバー:1.80mg
◆卵:0.43mg
魚・魚加工品
◆鰻の蒲焼:0.74mg
◆魚肉ソーセージ:0.60mg
◆塩サバ:0.59mg
大豆製品
◆納豆:0.56mg
きのこ類
◆まいたけ:0.49mg
野菜類
◆モロヘイヤ:0.42mg
◆菜の花:0.28mg
幅広い食品に含まれるビタミンB2
量の多少はあるものの、ほとんどの食品に含まれます。そのため、通常の食事でふそくすることはありません。とくに多く含まれるのは、動物性食品では、豚、牛、鶏のレバー、卵などです。魚介類でも鰻、イクラ、鯖などの青背魚(青背魚とは、その名の通り「青背の魚=背の青い魚」のことをいいます。「青魚」「青物」とも呼ばれ、「魚」に「青」と書く鯖(さば)をはじめ、鯡(にしん)や秋刀魚(さんま)、鰯(いわし)や鯵(あじ)などを指します。)、魚肉ソーセージなどに豊富に含まれています。
大豆では、納豆菌がビタミンB2を合成するため唯一納豆だけに豊富でほかの食品にはそれほど含まれません。
「調理損失は少ないが保存には注意を」
ビタミンB2は水に溶ける性質はあるものの、比較的溶けにくく、熱にも強いことから調理でも失われることが少ないビタミンです
その点、安心して調理することができますが、光に弱いのが弱点です。とくに牛乳などは、なるべく光を当てないように保存しましょう。
「ドリンク剤の色はなぜ黄色いものが多い?」
疲労回復効果を掲げたドリンク剤が各種市販されていますが、なかには黄色い蛍光色をしているものが多数あります。この色は、ビタミンB2のリボフラビンに由来します。ドリンク剤は代謝を促進してエネルギーを得ることで疲労をとり、スタミナをアップさせようというもので、代謝を促進させるビタミンB群が使われていることが多いです。
「体内での働き」
・3大栄養素の代謝の促進
・細胞の再生、新生
・成長促進
・抗酸化作用
「欠乏症」
・口内炎、皮膚炎をおこします。成長期の子供では成長障害を起こすことがあります。
「過剰症」
・必要以上のものはすみやかに排泄されるためほとんど起こりません