いかりやさんの伝言 | アハハライフ魂(スピリット)

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今日、ある人から電話がかかってきた。


「もしもし、いかりやだけど。」


「いかりやさん?」


「予約してるはずなんだけどよ。」


「予約?」


「おたく相談に乗ってくれるんだろ?」


「え、ええ。カウンセリングはやってますけど・・・。いかりやさんという方は、今日は予約はなかったような・・・」


「ちゃんと予約してんだから、聞いてくれよ。」


「わ、わかりました。」


僕は仕方なくいかりやさんという方の相談に乗ることにした。


「俺、何だかみんなに嫌われてるみたいでさ。どうしたらいいんだろうねぇ。」


「嫌われている?例えばどういうふうに?」


「みんな、俺がいない振りをするんだよ。つまり無視ってやつだな。」


「無視?」


「そうだ。俺はここにいるって主張してんのに。見て見ぬ振りをしやがるんだ。」


「それはそれは、腹が立ちますね。」


「だろ?要するに嫌われてるんだろうな。まるで悪者みたいな扱いでさ。まいっちゃうよ。」


「そうなんですか。いかりやさんが接する方みんながそういう態度なんですか?」


「みんながみんなってわけでもない。子供たちは、俺といつも仲良くしてくれてるよ。」


「ああ、それはよかったですね。お孫さんか何かですか?」


「いや、世界中の子供たちのことだよ。」


「世界中?」


「そうさ。子供達はいつも俺の存在を認めて、うまく付き合ってくれている。

 でも大人は大抵は俺のことを無視している。いないことにしているんだ。」


「話がよくわからないんですが・・・」


「あんたはまだ無視とまではいかないが、あまり俺のことは好ましく思っていないようだね。」


「あなたはいったい?」


「だから、いかりやだよ、いかりや。」


「いかりやって、ひょっとしてあのドリフターズの?」


「なんでだよ。奴はとっくに死んでるだろ?俺の場合のいかりやっていうのは、怒り屋って書くんだよ。」


「怒り屋?」


「そう、どんな人間の中にもいる、怒り担当の人格。怒り屋だよ。」


「怒り担当の人格・・・怒り屋さん・・・ですか?」


「そうだよ。今日もあんた、奥さんに嫌味言われた時あっただろ?

 俺の出番だと思って出て行こうとしたら、あんたまるで俺なんかいないような振りをしただろ?」


「確かにあの時は、怒りを押さえたかも・・・。でも、すぐその怒りは消えたからいいかなって。」


「消えてねぇよ!そうやってあんたら大人は俺らをずっと閉じ込めてるから、

 俺らの兄弟がもうめちゃくちゃ増えちゃってるんだよ。さっさと外に出してやらないと、

 強行手段に出るしかないんだ。」


「強行手段?」


「怒り屋の暴動だよ。怒りの感情が大爆発して、ヒステリックを起こす人もいるし、暴力に訴える人もいる。

 あるいはそれさえも表に出せずに、最終的に病気になってしまう人もいる。

 そうさせないためにも、あんたに俺の訴えをみんなに伝えてもらいたくて、電話をかけたんだよ。」


「そ、そうだったんですか。でも、やはり怒りを出すのは抵抗がある人が多いみたいですよ。」


「何言ってんだよ。喜びも嬉しさも悲しみも怒りも全部中身は一緒。

 どれが上で下とか、どの感情が良いとか悪いとかなんてないんだから。

 現にそれを担当している俺たちもたまたま今日は、怒り屋やってくれ、喜び屋やってくれっていうふうに

 ローテーションでまわってるだけなんだからさ。」


「え、そうなんですか?」


「そうだよ。店長が勝手に決めてるだけで、担当はころころ入れ替わってんだぜ。

 でも、人間がちゃんと怒りを表現してくれないと、担当者も仕事が完了しないんだ。

 だから仕事未完了の怒り屋ばっかり増えちゃってさ。

 さっさと、怒り屋を終えて、次のローテーションにまわってもらいたいのに、

 そこで大渋滞が発生してしまってるんだよ。」


「それはそれは、大変なことになってるんですね。」


「だろ?もう人手不足もいいところで、喜びとか嬉しさ担当の人員削るしかない状態なんだよ。」


「えぇ!怒りを表現しないことが、喜びや嬉しさが減ることに繋がってるんですか?」


「まあ結局は、そういうことだな。

 だからあんたからも、もっと怒り屋を大切にするように、怒り屋の未完了の仕事を終わらすために、

 もっと怒りときっちり向き合って、表現するように言ってくれないか?」


「わかりました。できるだけこのお電話の内容を忠実に表現してみます。」


「ありがとう。あ、あとあんたもこれからは俺のことを無視しないように頼むぜ。」


「わ、わかりました。」


「じゃあな。」


ガチャ


そうやってその不思議な電話は切れた。

 

「あなた、誰とずっと電話してたのよ?ほんとに暇な人ねぇ。

 そんなことより、さっさと子供たちをお風呂に入れてよ。」


また妻の嫌味がはじまった。


「わ、わかっ・・・」


ん?ここだ。ここで怒りを抑えてしまっては、怒り屋さんに申し訳ない。

よし、僕も約束を破らないようにがんばってみよう。


「なんだって?僕にも大切な用事があるんだよ。たまには君がお風呂に入れてくれてもいいだろ?!」


「ちょっと何よ、その言い方!」


ま、まずい・・・


「あなたね!誰に口答えしてんのよ!あなたがわたしにえらそうなこと言えると思ってんの?!

 あなたはいつも△□◇×・・・・・」


妻からの説教は約20分続いた。

でも、さっきのいかりやさんの内情を知っていたので、不思議と腹は立たなかった。


「・・・・なの!わかった?!」


「はい、わかりました。」


「なに、ニヤニヤしてんのよ?」


「いや~君は、いかりやさんと非常に仲がいいなぁと思ってね。」


「いかりやさん?何それ?」


「まあ詳しいことは知らなくてもいいから。

 君が怒ることで、ローテーションがまわって、結局のところ喜びが増えるんだから、それでオッケーなんだよ。」


「はぁ?意味わかんない。とりあえず早く子供をお風呂に入れてよ。」


「了解、了解。」


僕は、何だか気分がよかった。

怒りを表現することで、結局は喜びが増えていく。

何だか斬新で、よくわからない理論だけど、

怒り屋さんがいうことなのだから、きっとそうなんだろう。


僕たちは知らず知らずのうちに怒りをうまく表現できない大人になってしまった。

いや、きっとそれは怒りだけじゃない。

悲しみや苦しさ、嬉しさや楽しさだって、ほとんど顔に出さずに、

あたかも何も感じていないように振舞う人間になってしまった。


自分が今何をどう感じ、どうしたいのかをもっと感じていこう。

そうすればきっと子供のように自分の中の感情たちともっとうまく付き合える

心豊かな人間になれそうな気がする。


今日あった出来事は、嘘のような、ホントの話。

あれは単なる幻想だったのかもしれない。

でもとりあえず、約束どおりみんなには伝えましたからね、いかりやさん。



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 ・・・いかりやさんとはうまくやっていきたい。

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