では、UCB85EXT-MHのキャスティングに関して。
GTゲームといえばキャスト&ファイトです。
デカイプラグを投げるのはしんどいですが、それを遠くへぶち投げるのはじつに楽しくもあります。

ハチロク、ハチゴーのロングロッドだと、そのキャストで飛距離が出る。
つまり利点の一つであります。
ハチロクのBIGGAME86RSのキャスティング性能が秀逸だったので、ハチゴーの85MHにも期待は大きかったんですがね。

初めてワクワクしながら投げた時です。
「あれ?あんまり飛ばない…」
飛距離が以外と出ない。
下手すると10号入れてる81Hと殆ど変わんないような。

でも、初めて使ったロッドはそんなもん。
その81Hだってその硬さに、久々に入れた10号ってこともあり50m位しか飛ばせなかったし。

しかし、85MHは今まで使ってたGTロッドと大して変わらない…なんでだ?

それを悩みながら使い続け、やっとこさわかってきました。

例えば86H
曲げやすいスローアクションですが、その素直な曲がりからの反発力で飛距離を稼ぐ事が出来ます。

MONSTER CC 77GTSはさらに曲げやすいですが、反発力は86RSより弱い。
その代わりに短めと言う事で振り切りやすい。

そして85MHですが、77GTS並に柔らかく曲げやすいように感じますが、少し違うのが何度も書いているようにティップが特に柔らかい。

86RSと77GTSは全体で曲がる感じ。
85MHはそれよりも、柔らかいティップが先に曲がる感じ。

この違いがキャスティングで邪魔をしてるのでないか?と考えました。

以前にキャスティングに関してうだうだ書きましたが、GTロッドのキャスティングのコツはロッドをしっかり曲げてその反発力を上手く利用する事。
硬くて反発力の強いロッドは曲げるとすぐに戻ろうとする。
それをリリースポイントまでしっかり曲げ続け、リリースする瞬間とロッドの戻りを同調させる。
この同調が上手くいかないとリーダーが暴れてキャスティングトラブルや飛距離の低下に繋がると。

全体的に曲がってその反発力は大きいものの、張りが控えめな86RSはその同調がやりやすいロッドです。

77GTSも似たような感じですが、さらに曲げやすい変わりに、その分反発力は劣ります。

 そして85MHは特にティップが柔らかい為に86RSのように全体で曲げて戻すという感じが薄い。
つまりティップとベリーからバットに掛けての曲がりと戻りが違いが出てるような感じがする…
バラバラとまでは言いませんが、戻りが別れて起きてる感じがするんですよ。
この戻りの微妙なズレから、リリースの同調を上手く行う事が出来ずに、リーダーを暴れさせてるのではないかと…

一度暴れさせてしまうと、86RSの7個のガイドに対して8個と多いガイド。

本来は多いガイドでラインのブレを抑えて集束させ、抜けを良くする目的でしたが、抵抗が増えるという逆効果になってしまう。

そのあたりを意識して使うと飛距離は少しずつ出だしましたが、まだまだ86RSには敵わないですね。

ハチゴーということで飛距離を期待してたんですが、この事は意外でした。
今後、使いこなして飛ばしていきたいもんですがね。

キャスティングの次はファイトに関して…
ただ、85MHに関しては、まだちょっとしか釣り上げてないんですが。

でも同じ日に710Hで同サイズを
そして去年に86RSと85MHを持ち出した時に86RSで釣り上げたので、その事から現段階での感想を述べてみます。

85MHで釣ったのは箱島の際で食ってきました。
フッキングよりも止めるのを優先してスプールを握り、船を後進させて島から離し、そこで追い合わせを入れて浮かす…

この浮かすのが結構手こずりました。
フロントフックが鰓蓋に、テールフックが口に掛かるという、こっちに顔を向けるのが難しい針がかりだったのが大きいと思います。

こうなると誘導よりも、ロットのパワーとリフトで揚げないといけない。

ここで85MHのパワーが試されると。

で、思いました。
86RSよりはバットパワー弱いなと。

何度も書いてましが、86RSは曲げやすいにもかかわらず、そのぶっといバットもあって、そこから強い反発力を発生させる。
こういうこっち向かない魚やヒラ打っても大きくて抵抗のデカイ魚を浮かすのにが得意なロッドと。

85MHはそこまで大きい反発力はない。
がっぷり4つに組んだ状態ともいえる、魚はあっちを向いて隙があれば走ろうとする。
こっちはそうはさせまいと、腰を落としてロッドをさらに曲げて耐える。

この時、そういう状況になったんですが、85MHはさらに曲がりがキツクなり、バットガイドより手前も曲がりだしました。
ベリーから前はほぼ直線状態。

ちょっとリフト怖かった。
ですので慎重に上げてきましたが…

77GTSも似たような感じありまして、柔らかくてズドンと曲がりますが、反発力は86RSより劣る。
そこでせっせと人がリフトせなあかん感じ。
ただ、折れに強いCC系のブランクなんで、立てる怖さはないんですよね。

85MHはまだ使いだして間もないし、この
サイズは初めてなんで、まだファイトに関しては迷いが有ります。
なんとか獲れましたが

これ、ポケットに入ってたスマホを船長に渡して撮ってもらった。
もうヒラを打ち出して抵抗が終わってた頃だけど、それでもこの曲がり。

その後に710Hでちょい大きめ掛けました
こっちは沈み根点在するポイントなんで、小さめのストロークのポンピングをジャブの連打のように浴びせて揚げましたが、なんつうか、硬さはあってもロッドパワー有るからか、85MHの時よりも楽に感じました。

まあ、掛かり所の違いもあったと思いますが。

昨年、86RSでも揚げたの。
着水直後にバイトしてきて、少し出されたけど無理矢理抑え込み、船のフォロー入れずにロッドパワーだけで寄せてきた魚。
少しリーダーが根に触れましたが…
やっぱり86RSはええなと思いました。

ただ、昔はもっと簡単にリフト出来たようにも思いましたが。

まだ85MHは釣ったサンプル数が86RSや710Hに比べるて圧倒的に少なく、現段階で比較して結論付けるのは無理です。

が、今の段階で思うのは、
やはりダイペン用と出されたロッドだけあり、
その操作性は実に優れてる。

が、キャストとファイトに関しては、
86RSや710Hに比べると劣るのではないかと…

ただ、これで85MHを駄目と決めつける事はしません。

ロッドに関して
キャスティング
ルアー操作 
ファイト
使い易さ
重さや長さなどかるくる使い易さ
値段や入手しやすさ
見た目

などなどの我々が求める要素がいくつもあります。
これら全てを100点とるのは無理なので、どれかを重視して、どれかを妥協する。
そのバランスが必要です。

バランスをとるのに、どれもが70点というやり方もありますが、そういうロッドってつまんないやないですか。

特にGTロッドは色んな魚を狙うマルチパーパスロッドでなく、ロウニンアジを狙う専用ロッドなんですから。

そのなかでポイントや状況、使用プラグによって、何かに特化したような性格のロッドを、それに合わして使うのが、釣りをより面白くすると思います。

また、FCLLABOは魚種専用ロッドというのをあまり強く表に出しませんが、これは100点狙い、これはそこそこでええやと重視と見切りがわりとはっきりしてるロッドメーカーだと思うし、そういう姿勢を我々は支持してるわけです。

つうことで、UCB85EXT-MHの飛び出しやフック絡みというプラグ操作時のトラブルやそのストレスがないダイペン用ロングロという特性は高く評価します。

そして、キャスティングやファイトといった劣る用に感じてる点は、私自身が複数タックルを使うスタイルなので、他のロッドと使い分ける事で補う。
もしくは、これから使っていきながら、より良い使い方を見つけたりロッドに慣れて、私が補っていこうと思っております。


ところで…
津留崎さん…
UCB81EXT-Hのティップを伸ばす感じで、
UCB85EXT-Hというロッド出しませんか?
私は欲しいです。