毎週末に目から汗を流す運動も今週で終わりか?
いや、慎吾ちゃんがいた。
久々に出てきたモニカ西郷どん、意味深なセリフでした。
先日の出張で「翔ぶが如く」を購入。
再読でしたが、昨日読み終えました。
読んでて思ったのは、
やはり日本は悶え苦しみながら近代化をなしとげたんだなあ
そういうことを強く再認識した。
航海技術の発展により新世界へ進出、
それにより多くの産物を収奪。
それに加えて西洋諸国は、
産業革命をなしとげ、
今までと比較にならない量の商品を生産できるようになった。
その商品の販売先と原料を求めて、
世界中に植民地を争って作る帝国主義の時代。
その荒波に日本が巻き込まれなかったのは、
いくつかの好条件が重なったことによる。
一つは地理的条件。まず天然の防壁、海に囲まれていたこと。
そして、その中が山や川で分断され、いくつもの国に分かれていたこと。
その国々を鋭いサムライブレードと、
瞬く間に自家薬篭中の物としたマスケット銃で武装した、
サムライたちが支配し、争っていたこと。
ヒデヨシ、イエヤスによって統一されたあとも、
武装した知識階級、つまり武士による封建制が布かれていた。
この支配するには膨大な犠牲が必要な地に、
それに見合った物産がなかった。
そういうことから、金魚と朝顔の品種改良、
そして花火の技術改良を楽しむミラクルピースが続いた。
しかし、西洋諸国の圧力は、さらに激しさを増した。
アヘン戦争という暴虐やロシア船の襲来というなかで、
やってきたペリーの黒船。
どうも日本人は効率的な組織を作るのに長けているせいか、
ゆっくり変わっていく現実への対応が下手なように思います。
集団の中での均一性が強く、同調圧力の強い国民性は、
異論を許さず、全員同じ道に進むことを強要する。
ただし、変化が必要なときは極端なまでの変革を全員で行う。
そんなことで鎖国下の国家運営は、スタート時は正解だったと思うが、
幕末は明らかに遅れた軍事技術など、多くの人が危機感を感じるようになる。
そこで新しい国家運営が必要になるが、
運営方針の違い、既得権益を持っているもの、持っていないもの。
そして権力を誰が握るかなど。
多くの相違点が発生し、それを解消するのが戊辰の戦いであった。
会津藩の降伏によって戊辰戦争はおわるが、封建制から近代国家への変革、
それによって生じた矛盾はまだ解消されなかった。
廃藩置県、版籍奉還 秩禄処分といった中央集権制への移行は、
勝ち組であった官軍の士族にも犠牲を強い、
また地租改正、徴兵令は農民への負担。
このようなことで士族の反乱と一揆が勃発し、
西南戦争へと続く。
さて八重の桜では西南戦争も当然描くのでしょうな?
この戦争で官軍の薩摩、賊軍の会津といった立場が一部逆転します。
徴兵であつめた平民出身者中心の新政府軍、
士族中心の西郷軍に苦心した挙句、
奥羽諸藩の元藩士を用います。
彼らの復讐心をあおるような形で。
有名なのは警視隊から抜擢された抜刀隊の活躍。
犬養毅の報道で知られてますが、
戊辰の仇と叫びながら田原坂で奮戦したとか。
また、ドラマでも活躍中の家老、佐川官兵衛、山川大蔵両名も参戦。
佐川官兵衛は戦死してます。
今週でドラマは会津降伏、この後も会津は移封され苦難の道を歩みます。
賊軍の汚名は付きまとい、奥羽同盟諸藩の出身者は、政府や軍内での冷遇もありました。
それが官軍側だった西国諸藩への恨みとして、西南戦争でふきだした。
つまり、日本が変わっていく中でお互いを憎しみ合い、
それをぶつけ合う。
そういう血まみれの争いとともに、日本は近代化という道のりへと歩み出したわけです。
つらい話ですが、フランス革命などの諸外国の変革時の混乱、
その時にながれる血の量に比べるとまだ少なかった。
逆に尊い犠牲をだすことで、なんとか短期間に近代化をなしとげ、
次の道へと歩むことができた。
国難へ何とか国民一致で立ち向かうことができた。
その国難、日露戦争に関する本を読んでいて、強く思います。
日本が持てる力を振り絞って立ち向かった日露戦争。
今見ても、よく勝てたなあと言葉がでません。
その時の指導層は官僚、軍人は薩長の人間が多いですが、
少数ながら「賊軍」として戦った人間もいます。
さらに「賊軍」とされた藩の出身者、その地域の人間も多く、この戦いに加わっています。
前にも書きましたが、私の曽祖父も従軍してます。
総領息子が二本松戦争で戦死して一度断絶。
養子を迎えることによって再興した家の出。
曽祖父は従軍記を残しており、それを何度か読みました。
淡々とした記述でしたが、周りの戦友とともに、故郷の汚名返上と名を高めるぞといった気負いが感じられた、
それは私の気のせいでしょうか?
日本海海戦の勝利の報を聞いた沸き立ちよう、
勝利感というより、亡国と戦死を覚悟していたがそれから逃れた喜び、
読んでいてぐっとくるものがあります。
そういうことを思いながら、大河の後の選挙速報を見てました。
まだ、いろいろと意見の相違はあろうとも、
復興の進んでないという点で、
まだ国難に面していることは変わらないと思います。
今は考え方の違いの解消に血を流す必要はありません。
いい時代と思いますが、だからといって争いを長期化することなく、
前へ進む作業を日本人全員でやっていければと思います。
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