2232作目は内容よりも主人公の不快さが目立ってしまったシチュエーションスリラーを・・・。
『ロックダウン』
2016年アメリカ作品。
-あらすじ-
サンドラは世界最高セキュリティを誇るAI搭載車“モノリス”に息子のデイビッドを
乗せて、500キロ離れたロサンゼルスへ向かっていた。しかし、荒野のど真ん中で
何かに衝突し、民家もなく、携帯も通じない場所で立ち往生することに。外の様子を
見るためにサンドラが車を降りると、デイビッドを閉じ込めたまま突然ドアがロックされて
しまう。車内に息子を囚われたサンドラは、自分が絶望的状況に追い込まれたことを知る。
“モノリス”はあらゆる攻撃から身を守る防護モードを発動。ガラス1枚先の息子に触れる
ことすらできなくなっていた。灼熱の太陽の下、衰弱する息子。生存へのリミットが刻一刻と
迫る中、彼女が選んだ究極の決断とは―。
-感想-
ハイテク側は全く悪くなく人間がすべて悪いと言う内容はかなり目新しいですね。
お話は完璧すぎる車に為す術無く独立記念日とかもありまったく救援すらも出来ません。
主人公は車を押して崖下に落としてタイヤが浮いていると認識させてドアを開けます。
車で崖を駆け上がった主人公はその足で衰弱した子供を病院に連れて行くことが出来ました。
ラストは一緒に入院した主人公が目覚めた子供に初めてママと呼んで貰ったところでエンドです。
製作者はきっと未熟な母親が今回を機に母親として成長する事を描きたかったのでしょう。
しかし未熟レベルがあまりに酷く母性とは皆無で不快さしかありませんでした。
こういう作品はヒューマンエラーもありつつハイテク側にもトラブルがある事が多いです。
今作はメカは一切裏切らず完全無欠なヒューマンエラーで恐怖感などはありませんでした。
若さにやっかみトラブルを起こし旦那の浮気を疑い子供がいるのにたばこまで吸い出します。
しかも子供に車のシステムに繋がる携帯電話を持たせいきなり500キロの旅を断行する・・・。
苦しむ姿や奮闘する姿も自業自得さしか無く主人公への感情移入など全く出来ません。
そもそもあやすために車のシステムに繋がる携帯電話を持たせる事も理解出来ません。
もうちょっとだけでも主人公に同情できる部分でもあれば不快な感じが薄れたかもしれません。
あとは外で悪戦苦闘するところも行動が稚拙なのでアホさ加減しかありません。
子供が乗っている車を頑丈だからと言って崖下に落とすと言う発想は凄いですね。
人間描写がこういう事になるならネタはこのままに頭脳戦やサバイバル重視の方が良かったです。
そんな感じで残念なところが強すぎる作品だったので自分からはお勧めしません。