1633作目はオムニバスにしては面白かった作品を・・・。
『5 FEARS』
2013年アメリカ作品。
人間の5つの感覚をモチーフにしたホラー・オムニバス。
-感想-
①SMELL
主人公は突然訪ねてきた訪問販売員からコロンを手に入れ使うと人生が好転します。
しかしつけたところがただれるなどしますがいろいろうまくいったことで使いすぎてしまいます。
別れた妻ともヨリを戻しますがデートの約束もすっぽかし放蕩三昧の生活をします。
主人公が目覚めると体中がぐちゃぐちゃになっており死にかけ寸前で会社に行きます。
その後に妻の元に電話して途中で通話が途切れたので妻は主人公のもとに行きます。
妻が主人公の姿を見て愕然としているところに訪問販売員に失神させられます。
訪問販売員は主人公の死体から液体を取り出し大量生産されているコロンに注入してエンドです。
ヤバい物に頼って手を出しちゃ行けないって事ですかね。
最後は酷い死に方ですが妻あたりがコロンの影響でヨリを戻したのかはっきりして欲しかったです。
②SEE
眼科医の主人公は患者の視覚を盗み楽しんでいますがそこにお気に入りの女性客が来ます。
女性の視覚を盗み見ると彼氏が虐待をしている映像が見えたので彼氏を言葉巧みに呼び寄せます。
彼氏を二度とDVをしないように凶悪犯罪者の多数の視覚を与えて懲らしめようとします。
しかし幻覚を見た彼氏は凶悪化して女性を殺したあと復讐のため主人公の元を訪ねます。
彼氏は主人公を同じ視覚を見せる為に目を注射しますが主人公が耐えられずその目をつぶします。
隙を突き彼氏を殺しますが主人公は幻覚のせいでもう一つの目もつぶしてしまいます。
人の視覚を液体として抽出してそれで相手の視覚を体感出来るという設定は面白いですね。
荒唐無稽なネタですが悪さした主人公もしっかり罰を受けるという結末はアリですね。
③TOUCH
盲目の少年である主人公が両親との車で事故ってしまい唯一動ける主人公が助けを求めに行きます。
立ち入り禁止区域に入ってしまいある一軒家に行くと男性が拷問されて縛られていました。
主人公が逃げ出したところで目の前に殺人鬼がおり話しかけますが危険を察知して攻撃します。
殺人鬼を手負いにして逃げたところに救いに来た一般人が来ますが殺人鬼に殺されます。
主人公は追い込まれますが実は罠におびき寄せており見事に殺人鬼が引っかかります。
そして殺人鬼の目玉に枝を突き刺し警察が来る中で無事生還したところでエンドです。
視覚障害の人はその他の感覚が優れているといいますがまさにそれを生かしたネタでした。
殺人鬼を手玉に取る主人公は凄いの一言でなかなか面白かったと思います。
④TASTE
主人公のある男性は何も告げられないままある会社に呼ばれ就職しないかと誘われます。
断ると大変なことになると他の人から警告されるが自由が好きな主人公はオファーを断ります。
そのとたん応対していた女は顔に何かを武装して主人公に襲いかかってきます。
襲われつつも主人公は外に助けを求めますがみんな無視してきて最後は食べられてしまいます。
オファーを断ると食べられてしまうと言うネタはあまりないタイプですね。
シンプルですがネタ的には荒唐無稽でただ食べられるだけなのですがなかなか面白かったですね。
⑤LISTEN
聞くと死ぬと言う曲の解析を依頼された人達はビデオを見ますが断片的で調べようがありません。
ところが差出人から荷物が届きそこには同じ場面の抜け落ちた部分が映っていました。
その映像ではあるピアニストがその曲を弾きそれを被験者が聞くという場面です。
ピアノを聞いていくうちにピアニスト、被験者、研究者までがみんな死んでしまいます。
解析をしてきた人達もヤバいと言うことになりますがそのうちの一人がネットにアップしてしまいます。
そして主人公達はネットでこういう曲があっても絶対に聞かないようにと警告します。
最後で意味不明なエピソードと言うか描写不足で面白みが全くなく残念でした。
何が起こっているのか分からず置いてきぼり状態でもうちょっとわかりやすくして欲しかったです。
各エピソードはいい物があったのでオムニバスにしては良かったと思います。
ただ③から⑤まで中途半端につながりを持たせたところが駄目だったと思います。
冒頭の縛った人を縫い合わせるシーンもそれだけですし何か足らないですよね。
だから最後まで各エピソードを纏めるエピソードがあるのかを期待してしまいました。
同じ世界観と言うところでしょうがその辺ももうちょっとわかりやすくして欲しかったです。
そこまでやるつもりが無いのなら一切つながりがない方がシンプルに楽しめましたね。
そんな感じでちょっと残念な部分もありますが面白さもあるので興味がある人は見てみてください。