793作目は突っ込みどころ満載の邦画ホラーを…。
『アナザー』
2012年作品。コミック化、アニメ化などで話題を集める綾辻行人のベストセラー小説を実写映画化。
-あらすじ-
1998年春。15歳の榊原恒一は、大学教授である父親が海外に行っている
間だけ、叔母の三神怜子がいる山間の地方都市・夜見山市で暮らすことになった。
転居早々肺に持病を持つ恒一は、発作を起こし倒れてしまうが、幸い担ぎ込まれた
病院で回復する。入院中のある日、病院のエレベーターで恒一は制服を着た眼帯の
美少女と出会う。思わず見入ってしまう恒一であったが、少女は不可解な言葉を残し、
地下の霊安室へと消えてしまう。退院した恒一が夜見山北中学校の3年3組に登校
すると、病院で出会った少女・見崎鳴は教室にいた。恒一は彼女の存在を気にかける
ようになるが、どういうわけか彼女は、クラス内で奇妙な扱いを受けていた。クラスメート
全員や担任の先生までもが、まるで彼女など存在しないかのように振舞っているのだ。
恒一は鳴を問いただそうと追いかけるが、その都度見失ってしまう。そんな中、
クラスメートの一人が、恒一と鳴の姿を見て凍りついたように足を止め、その直後、
不慮の事故により惨死する。その後、謎めいた図書室司書の千曳辰治が現れ、やがて
3年3組のクラスメートとその親族の間で不吉な出来事が次々と起こり、死者が増えていく。
まるでクラスの中に死への扉が開いてしまったかのように……。
-感想-
突っ込みどころ満載でこれが本当に人気小説の原作かと疑ってしまいました。
ざっとネタバレすると死者は主人公のおばさんであり副担の先生というオチでした。
クラスにまつわるルールを主人公が破ったことが犠牲者が出る引き金になっています。
まずそこから突っ込みどころでありえんルールをどうやって守れって思いました。
クラスの人たちも諍いもルールに翻弄されるあたりもガキのままごとにしか見えません。
一応この呪いが主人公の出生の秘密にまで結びついていますが面白さに繋がっていません。
15年前の3年3組の呪いでおばさんが死にその巻き添えで母親も死んだっぽいですね。
死者である先生についても記憶の改ざんがあったらしいのですがそれもはっきりしません。
主人公だけ見えているのか生徒みんなが見えているのかその辺の線引きが凄く弱いです。
大昔に死んだ友人を忘れられないクラスメートがいる物として扱うと言うのがきっかけです。
それが何故現在まで続く呪いへと通じるのか肝心なその辺がさっぱり分かりません。
あとはヒロインは死者が見えるという特殊能力がありますがそれも生かされませんね。
能力を駆使してすぐに先生が犯人だと簡単に分かりますが早く使えよとも突っ込みたくなりました。
オチも結局解決することも無くその場しのぎと言うのも面白味に欠けるところですね。
原作はそこそこのボリュームと言うことですが映画の100分では納められなかったのでしょうか。
12話構成でアニメ化もされており評判が良いとのことなのでそれなりのボリュームなのですかね。
俳優については主演は橋本愛さんですが結構CMとかでもよく見る人ですね。
あとは袴田さんや加藤あいさんも出ていますがそれ以外は見たこと無い人ばかりですね。
その主演の人でも最初のミステリアスな雰囲気の時は問題ありませんでした。
ただそこから素の演技になるとあらが見え可愛らしい人ですが演技は上手とは言いがたいです。
かなりCMでやっていましたがふたを開けてみるとそこらに転がっている邦画と変わりませんね。
そんな感じで突っ込みどころしか無い駄目な作品なので自分からは見ることはお勧めしません。