23作目も4日連続でドイツ映画を…。
『ゾンヴァイア 死霊大血戦』
2000年アメリカ、ドイツ作品。ゾンビとヴァンパイアを融合させた新モンスター、ゾンヴァイアが
暴れまくるスプラッター・バイオレンス・ホラー。『新ゾンビ』で注目されたオラフ・イッテンバッハ監督の
ハリウッド・デビュー作であり、モントリオール国際ファンタジア映画祭をはじめ世界各国の
ホラー系映画祭で話題となった過激描写満載のホラー映画だ。
-あらすじ-
ウィリアムとルークという二人の若者が、カリフォルニアの砂漠をさまよっていた折り、
謎めいた青年・マイクと出会う。一方、悪魔の手先・ベハンクとハーヴィーは
謎の女・ジーナを探していた。マイクの正体は連続殺人鬼で、ジーナとセックスをすれば、
世界は悪魔によって永遠に支配されるのだった。やがて、まったく接点のないウィリアムとルーク、
ベハンクとハーヴィーの2組が出会うのだが…。
-感想-
天下のオラフ・イッテンバッハ監督のハリウッドデビュー作ですがどうも拍子抜けな作品でした。
前半はとにかくかったるく変な寸劇を見させられて退屈です。
訳の分からん2人と悪魔の手先の2人のエピソードが描かれています。
とにかく終盤近くまでちょっとグロがある程度であとはほとんど掛け合いなどの会話が占めます。
ドライブで殺人鬼に襲われたエピソードも悪魔の手先が仲間集めしているエピソードもほとんど会話です。
新ゾンビみたいな回想を繰り返しつつもグロシーンを常に出す事は今作ではないですね。
話はあって無いような内容なのでひたすら寒いコントを見ているようです。
そして後半は前半に登場した人物達が酒場に集まり各エピソードが繋がります。
そこには化け物の女性がいて最初の回想に出てきた親玉がその女性に襲って来ます。
その時に人に化けていたゾンヴァイアが正体を現し酒場の中で人を襲います。
でも新ゾンビに比べて人数も時間もグロさもすべて劣るのでとても迫力や面白味に欠けます。
クライマックスは他の方の感想もあるとおりフロム・ダスク・ティル・ドーンっぽいですね。
もちろん本家とは遠く及ばないチープさですがこの監督の作品にチープさはつきものです。
おなじみの顔面破裂は最後のボスにとどめを刺してようやく出てきます。
結末は夢落ちで酒場で主役の兄弟の兄貴と化け物の女性が目があったシーンに戻ります。
夢落ちと違いこの場面では女性に振られてしまいます。
その後明るくなって道を兄弟で歩いているところで殺人鬼の車が近づいてきてエンドです。
グロのない府抜けたグダグダ映画で更に夢落ちと来れば見ていた時間が無駄になったと言う感じです。
ビジュアルですが化け物の女性はのっぺらぼうでちょっと下に口がある程度です。
そしてゾンヴァイアはゾンビっぽいビジュアルですが歯が大きめですね。
う~ん、ハリウッドデビュー作と言うことで何となく守りに入った印象ですね。
前作や前々作の監督自身の良さが一つも感じられずちょっと拍子抜けでした。
たぶん前作でキリスト教を馬鹿にしまくって酷い目にでも遭ったのでしょうかね。
そんな感じでオラフ・イッテンバッハ監督らしい作品をお望みの方は今作はお薦めできません。