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ある日の朝ビックリしたお話です。
野犬がハクビシンを襲う様子や
ハクビシンが死んでしまう描写があります。
苦手な方はお気をつけください。
朝は子ども達3人が寝ぼけながら私を探すので、
起きてもすぐには動き出さず、
スマホをいじったり、
子ども達が起きると絵本を読んでほしがるので、
しばらく布団でゴロゴロしています
数年前までは夜中に次男が夜泣きしようが、
頻回授乳で寝不足だろうが、早起きして、
主人の朝ごはんとお弁当を作っていました
主人は市販の冷凍食品が好きではないので、
手作りのおかずをたくさん作って、
小分けにしてストックしていました
しかし、ある時うっかり寝坊
その時主人に文句を言われたことをきっかけに、
頑張ってやってたのがバカらしくなりました
そこで主人の朝食の用意と弁当作りは
もうやらない、と宣言して今に至ります
主人は自分で朝食を用意し、
自家製のヨーグルトにフルーツを
入れた物を家族分作ってくれるように
なりました
お弁当、しばらくは私がストックしておいた物を
自分で詰めて持って行っていましたが、
途中から職場で弁当を頼むようになりました
話が脱線してしまいましたが…
そんな主人から、朝ラインが入って来ました。
「ハクビシンが死んでるよ」
寝ぼけてる私の頭は
ハクビシンって何だっけ?
子ども達も起きていたので、
一緒に階段を降りて、主人に聞きに行きました。
ハクビシンって動物?
そんな確認から入りました
話を聞くと、夜中の2時頃、
外が騒がしく…
「ウギャー、ニャー、ウニァー!!!」
「ヴー、ヴー、ヴー」
鬼気迫る鳴き声とも叫び声とも
言えない音が響き渡っていたそうです
主人が外の様子を見ると、
2匹の野犬がハクビシンを襲っていたと
1匹は大きな白い犬。
もう1匹は黒っぽい小さな犬。
ハクビシンも大きいですが、
2匹に襲われては太刀打ちできず
2匹の野犬がハクビシンをくわえて
運ぼうとしている所を見て、
驚きと興奮で、主人は家の中から
野犬とハクビシンを
ライトで照らしたそうです
すると大きな白い野犬は
警戒心も強いのでしょう、
すぐに暗闇の中に立ち去って
行きました
しかし小さな黒っぽい犬は、
ハクビシンを咥えて離さず、
畑の中をひぎずって運ぼうとしています
主人がさらにウッドデッキに出て
ライトで照らすと、ようやく
小さな野犬も逃げて行きました。
主人が残されたハクビシンに近づくと、
横たわったまま動けなくなっていました
しかしまだ息はあったようです。
しかし、野犬にお腹を噛みつかれ
朝にはそのままの場所で
力尽きていました
亡くなっているハクビシンの画像です
苦手な方はご注意ください。
写真では大きさが分かりにくいと思いますが、
頭から尻尾の付け根までで
50センチ位あるのではないでしょうか。
思っていたより大きくてビックリしました
本来敷地内で亡くなった動物は、
敷地の持ち主が
処理しないといけないそうです。
でも亡くなったハクビシンを
どうにかすることが怖くてできず
主人がやろうとしましたが、
野生動物の病気も怖いし、
仕事へ出発する時間もせまってきます。
役所のホームページで野犬への警戒を
促していたので、
念の為役所に連絡することにし、
駄目なら害獣駆除の業者へ
連絡することにしました。
するとここから、
予期せぬ私の戦いが始まりました
主人は仕事へ行き、役所の開始時間を待って、
私が電話をかけました
やはり、敷地内の動物は持ち主で処理して
もらうとのこと。
野犬が襲ったことや病気が怖いこと等を
伝えると、役所の方が、うーん…と
そして、
「ではハクビシンは
道路に出しておいてください、
業者が回収に行きます。」
と言われました。
そして野犬のことについて聞かれました。
私は主人から聞いた情報を伝えます。
役所の方からの質問に答えながら、
頭の中はグルグルしています
道路に出してください、ってどうしよう
ハクビシンのいる畑から道路まで、
数十メートルあります。
亡くなっている
ハクビシンを果たして私が運べるのか
近寄るのも恐る恐るなのに…
でも駆除業者に頼むと数万円かかるっていうし…
きっと、本来敷地内の物はやってくれないのに、
サービスで言ってくれているんだ…
運べないなら断らないといけないし…
私の頭の中のグルグルとは関係なしに
役所の方との話はどんどん進んでいて、
今更やれませんと言えないチキンの私
主人がいる時は、
ハクビシンをどうにかするなんて絶対無理、
お金がかかっても業者を呼べばいいと
思っていました
でも役所の方との話で頭がパニックになり、
道路まで運べないと言えないまま話が終わり、
もうやるしかないとスイッチが入りました
誰と電話してたの?
僕も話したかったー!!
私に話かけてくる子ども達
お母さん今忙しいから
と、ハクビシンを運ぶ準備をします。
まずは使い捨てのビニール手袋をはめ、
畑用のショベルを取り出しました。
でもショベルだけでは運べる大きさではなく、
何かハクビシンを乗せて運べる物がないか、
考えます。
そこで思いついたのが、
畑の苗を買うときにもらった
黒い平らなこんな感じのカゴです
ハクビシンの元へ行き、
体のすぐ横にカゴを起き、
スコップで体を回転して乗せようとします。
でもハクビシンは重たく、
私も恐る恐るなので、上手く持ち上がらず
回転してくれません
そこで思い切って、
力を入れて持ち上げます。
ハクビシンの体がグラリと動き、
回転はしませんでしたが
なんとかカゴの上に乗りました
死後硬直しているハクビシンの動きに
さらに恐怖を感じましたが、
パニックに落ちいっていて、
そのままの勢いで、一気に道路まで
カゴを持って運びました
家の前の道路は狭くて、田んぼ沿いです。
車にひかれないように、
道路とあぜ道の間にハクビシンを
カゴからゴロンと下ろしました。
フゥーっと大きく息をはき、
やり遂げた安堵が広がり放心状態です
体はカッカと熱くて、
変な汗が噴き出しています
あとは使った道具の片付けです。
カゴは直接触らないようにビニール袋に入れ、
さらに燃えるゴミの袋に入れました。
家に戻り、大きな鍋でお湯をわかし、
使ったショベルとハクビシンが横たわっていた
当たりに熱湯をかけて消毒しました
そこから急いで子ども達と出かける準備をして、
長男を幼稚園に送って行きます
家から出るときに、道路に横たわっている
ハクビシンを子ども達と確認して、
手を合わせて天国に行けるように
お祈りをしました
それまではパニックで、
頭がよく働いていませんでしたが、
そこでようやく、ちょっと冷静になれました。
帰ってくると、
もうハクビシンはありませんでした。
数十分の間に役所から
委託された業者が引き取ってくれたようです。
ハクビシンを置いた電柱の下にうっすらと
血が付いていて、朝からの出来事が
現実だったのだと教えてくれます。
朝から全てのエネルギーを使い果たし、
主人にラインで報告しながら、
その日はだらりと過ごしました
今回の出来事で、
感じたことがいくつかありました。
1つは、
あれほど怖くてできないと思っていたこと、
亡くなったハクビシンを動かすことが
いざとなったらできた自分に驚きました
よく
「できるできない」ではなく
「やるかやらないか」
というようなことを
聞いたことがあります。
主人が泣いている息子をなだめるのに
「俺じゃできない」というのを、
できないじゃない、親なんだからやるんだよ、
とキレ気味に言ったことがありますが
今回の私は、正にそれなのかなと思いました。
主人や業者の人がやってくれればという
気持ちがあり、
できないと思い込んでいたんだと
気付きました。
DIYでも、よく主人が言います。
人がやってることなら、
上手くはなくても、
大抵のことはやれる。
子育てにもぜひ
そのモチベーションをお願いしたいですが…
その通りだなと思いました。
やれないと思ってたことができる、
それはすごいと思う面もあります。
しかし同時に怖いことでもあるなと思いました。
理性や思考が働いている時には
できない、してはいけないと思っても、
パニックになったり、
やらざるを得ない状況になったら
できてしまう、やってしまう。
戦争や犯罪等でもそういう心理が働き、
パニックになり
心が麻痺してしまうのかもしれないなと
思いました。
2つ目の感じたこと。
以前キジの卵を見つけて温め、
かえって、お世話をしていたヒナが
死んでしまった時には、
とても悲しかったのに、
ハクビシンの死は、ただただ怖くて、
悲しいとは思いませんでした…
同じ命なのに。
お世話をしていないからなのか。
害獣だからなのか。
私の心は随分自分勝手だなと思いました。
動物や虫など、可愛がる物もあれば、
嫌ったりもする。
肉として食べている物もある。
子どもにもどう伝えていったらいいんだろう。
私がよくわからないのに。
他の方のブログで紹介されていた
「生き物の死にざま」という本を
ちょうど今図書館で借りていて、
少しずつ読んでいました。
色々な生き物の生活があって、
色々な死に方がある。
子ども達と一緒に命について
考えていけたらと思います。
そして3つ目の感じたこと。
夜中のハクビシンの叫び声は凄かったようで、
主人はなぜ私が起きないのか
不思議で仕方なかったそうです。
12時頃と4時頃に授乳で起きたのですが、
2時頃に起こった死闘に
私は全く気付きませんでした
夜中に息子が夜泣きでいつまでも
泣き止まないときに、
隣りで寝ている主人は
全く気付かず寝続けるので、
イラッとすることが何度もあったのですが…
きっと、女の私は赤ん坊の声に敏感に
なるようにできていて、
男の主人は、外敵からの危険に敏感に
なるようにできているのかなと思いました。
そうしてお互いに役割を持ちながら
補い合っているのかもしれない。
そう思うと、これから夜中に息子達が
泣いている時に、
主人がグーグー寝ていても
苛つく気持ちが少しは軽減されそうです
とりとめのない内容ですが、
最後まで読んでいただき
ありがとうございました
同じ畑で、以前キジの卵を見つけて
お世話している話です。
良かったら見てください