今日は、事業性借入金と個人ローン(住宅ローン等)とにおける、“返済原資”の考え方について、少しお話いたいと思います。


一般的にまず“事業性資金”の場合は、(金融機関の方からも、そのように言われるでしょうが)その“返済原資”は、(基本的に)“利益償還”といって、“利益”をその返済原資と捕らえます。


簡単に言うと、「この“資金”を充当し、さらに“売上”や“利益”を出していただき、それに伴う利益でこの“返済”を行ってくださいね」というものです。


特に“設備資金”の場合は、ほとんどがその“導入設備”の売上増加に伴う“利益”を“返済原資”とする、というようにいわれたこともあると思いますし、“監督官庁”の見方もそのようになっています。


ところが、“個人ローン”の場合は、一般的に「今までの“支払い分”を、その“返済原資”に置き換えて」という考えになります。


つまり、その“借入金(ローン)”というものは、、新たな“利益”を生み出す性質の“借入金”ではないため、“利益”をもって返済するという考え方はできないわけです。


これを“住宅ローン”について、当てはめてみると、より理解しやすいと思います。


また“不動産業者”さんの“うたい文句”なども「今の“家賃”並みの“返済金額”で、マイホームがもてます!」なんていうのを見ても、要するに「“家賃支出”を“返済原資”に置き換えると」いうことがご理解いただけると思います。


ということは、裏を返すと“個人ローン”を借り入れると、「“使えるお金”が減ってしまう」ということです。


従って、“個人ローン”を利用する場合は、「今後は、この“返済”があるから、その“返済原資”の捻出のために、家計支出を切り詰めなければいけない」ということになります。


“事業性資金”では、逆にその“借入金”の充当により、新たな“利益”を生み出すもの、ですから“家計支出”を切り詰める必要はないわけです。(あくまでも、目論見どおりに言った場合ですが・・・)


このように、一口に“借入金”といっても、その内容により“実質的”な返済原資を、しっかり分けて考えおかないと、後が“しんどく”なりますので、ご注意くださいね。