先日、中部地方のある事業者さんから、久しぶりに電話がありました。


この事業者さんは、顧問先のご紹介で以前“融資支援”のご相談をいただきお手伝いをさせていただくつもりだったのですが、お話をいただいた時点で既に“顧問税理士”から試算表等の書類は作成されておりました。


内容をお聞きする限りご本人のみで申請しても十分可能と思われたので、「それだけできていれば、社長ご自身で十分交渉できますよ!」とお伝えしたのですが、その後やはり自信がなかったようで、HP等から“資金調達”関連のコンサルタントに依頼をした様です。


その“コンサルタント”は、HPも立派でそれなりの規模で営業されているところとのことでしたが、依頼時の“報酬”もそれなりに支払ったようで、今回は、“コストダウン”のため私のところに連絡をいただいたようです。(社長には、私のところもそれなりの“費用”がかかりますよ(笑)なんて話もしたのですが)


まあ、今回もほぼ電話でおしまいにさせていただいたのですが、当時より、若干“業績”が不芳になっている様です。お伝えする中で、私がさまざまなご質問をしたところ「前回お願いしたコンサルタントさんは、そんなことは一切聞きませんでしたよ」ということでした。


「社長!だから前回は、書類の内容をお聞きしただけで、十分社長ご本人で交渉すれば、別に“コンサルタント”に依頼して、コストなどかける必要はありませんよ、とお伝えしたんですよ。」


ざんねんながら、金融機関での融資経験のない“コンサルタント”は、(悪く言えば)“書類”さえ体裁が整っていれば、それ以上はほとんど求めません。


しかし私を含め“融資経験者”は、数字だけではなく、過去から現在に至るまでの金融機関との取引状況や、担保・保証協会等の(金融機関サイドから見た)“保全状況”を含め、総合的なアドバイスで、融資が受けられるようなお手伝いをしています。だから初めて、この社長からご相談をいただいたときには、「ご自信で十分交渉可能ですよ}といえたわけです。


“融資未経験”のコンサルタントは、ほとんどが“保証協会つき制度融資”で、交渉に臨みますが、それこそその程度であれば、十分社長本人のみで交渉可能です。


“資金調達コンサルタント”の真骨頂は、“制度融資”以外で、いかににお手伝いができるか否か?にかかっているといっても過言ではないでしょう。