空くん、1年生。
ぐりさんの教室に通ってくれて丸3年がたちます。

 

お母さんの思考が現実化する~DQ71から通常学級~ | 福岡ぐりむ療育とピアノと学習教室 (ameblo.jp)

 

 

DQ71からのスタートで当初から療育センター離脱、週2のレッスン。
急激な伸びは療育機関を困惑させることとなり、
就学相談では、やはり通常学級は無理との判定でした。

どのご家庭でも同じように、
空くんのご両親も就学に向けて大変に悩まれました。

空くんの能力、状態を考慮してのことですが、
ぐりさんの考える療育、教育をご理解、ご賛同くださり、
通常学級への入学をご決断なさる運びとなりました。

もちろん、ぐりさんも責任をもって、
引き続き全力で応援させて頂いています。


福岡もコロナで緊迫した日々のなか、
休校中の家での生活を満喫していたという空くん。

卒園や入学がフワッとササッとダダーッと過ぎた1学期。

学校はイレギュラーな短時間で下校でしたし、
運動会やプール授業をはじめ、その他の行事が中止になったことは、
空くんが学校に慣れていくのに大変有難いことだったと
密かに喜んでいる ぐりさんです。


レッスンにいらした当初のDQ71という数値は、
空くんのタイプや環境的なことなど、いろいろ重なって、
実際よりも低くでてしまったのだろうと思われますが、
だからといって、さほど大きな誤差があるとも思えない状態でした。

このくらいのDQだった場合、
就学は支援学級をお考えのご家庭も多いかと思いますし、
特性によっては療育手帳をお考えになるケースもおありかもしれません。

そして、幼少期DQ70~85あたりの読み書き数関連のはいりにくさ、
記憶の弱さ、ミスの多さ、動作のぎこちなさなどを
自覚できるようになると心底自分が嫌になるし、
独自の基準や解釈からの言動による人間関係の不和は年齢とともに深刻になります。

ご家庭や一般的な習い事、
しいては一般的な療育や発達支援では、
そういった部分を補うことは大変に難しいのです。


ですが、現在の空くんといえば、
こまごましたことはありますよ・・ありますが、
1年生の担任の先生の見解は『寧ろ落ち着いている』です。
2学期の通知表は『できる』と『よくできる』ばかりでした。

計算は指を使わずにどんどんやりますし、
そして見てください!このきれいな漢字を!!!



上下左右の反転、線が重なり交わることに抵抗があって、
一般的な療育や発達支援を受けるだけだったり、
または学習系の習い事に行っていれば
読みや書字の困難はより一層強く刻まれていたことでしょう。

白紙に何かを書くことが、
以前の空くんにとってどれだけハードルの高いことだったか。

全く親〇かを発揮なさらない冷静なお母さんにかわって、
ぐりさんが指導者〇か全壊全開です(笑)


学校生活を考えると、レッスンでも計算、読み書きは優先事項にあがってきますが、
それ以外のトレーニングも並行してしっかり取り組んでいます。

課題においては、現在 基礎を2巡目。
足元をダイヤモンドのようにカッチカチに固めていきたいと思っています。

最近では作業ペースが格段に上がり、
見違えるほど充実したレッスンをこなせるようになりました。

もう今は、個人的な特性(機能面の困難、独自の解釈や受け答えなど)と向き合って
秘めている能力を十分に発揮できるように向かう段階です。
こちらが療育としての最優先事項。

空くんが早期にここまでこれたのは、
ご両親、おじいちゃんおばあちゃんまでもが
空くんのレッスンを大事にしてくださり、
愛情をいっぱい注がれたおかげです。



そして今回、空くんに初めてピアノでノルマを課すことを試みてみました。



期限は2週間。
合格するためには何をすればよいか考えて実行する。

難しいケースが多い『期限を守る』『行動をおこす』『続ける』

期限4日前、最後のレッスンでは難しいかな・・とみていましたが、
見事に仕上げてきました!!!

 

icon112これまでのぐりさんとの関係性から
たとえ上手くできなくても先生から怒られることはない
icon112もしダメでも次がある

このことがわかっていたので、
プレッシャーを感じることなく、
自分から積極的に練習に取り組んでいたようにみえる



というお母さんのご感想でした。

ココ、大きなポイントですね!

意外と難しい『誰かのテンポに合わせること』も上手だったし、
楽譜をみながら弾いているので、
記入した注意箇所にも意識が向けられていました。

もう素敵すぎる。


新しいテキストを手にしてニヤニヤが止まらない空くんです。


その顔を見て、ぐりさんもニヤニヤが止まりません。


みんなの合唱の声が無理で、
運動会の音楽が無理で、
耳をふさいでその場から飛び出していた日々

 

七夕の短冊を

ガシガシ真っ黒に塗りつぶしてしまったこと

 

園の行事でハチャメチャを起こして

中断させてしまったこと

そんな日は、もうずいぶんと遠い記憶のような気がするけど
ほんの1,2年前のことなんだよね。

そっかー。

合格おめでとう。
そして、ありがとう空くん。


ピアノが弾ける子をまた育てたい欲求が・・ムクリ・・
いえいえソレは、ぐりさんが決めることではございませぬ・・。

 

 

  福岡ぐりむ療育とピアノと学習の教室です。別ブログやXの過去記事にコメントを加筆して書いていっています。

 

2021年の記事です。

 

長文を読んでくださりありがとうございます。

 

DQ71という軽度知的に限りなく近い数値からの通常学級までの道のりは、大変なことの方がたくさんありました。

 

それでも年中さん直前から、週2でせっせと積み上げていきました。

早期に始められるって本当に大切でありがたいです。

 

 

学校生活というのは読み書き計算だけではありません。

わざわざ教える必要があるだなんてことを思いつきもしない

指示の理解や作業の連続に次ぐ連続です。

 

レッスン3年めくらいになると、始めた頃とは見違えるほどになっていますが、失速停滞が起きるのもこの頃です。

(ぐりさんは3年目のジンクスと呼んでいます笑)

 

記事中の生徒さんも、ご家庭で勉強を教えられたり、親御さんの思いが先行していろいろ頑張らせたり、好きなことで頭がいっぱいになったりで、再び自閉行動が強まってしまい心配な時期がありました。

 

 

他のことにも目が向けられる余裕ができたこと

ちょっと息切れしてしまうこと

レッスンにも、お子さんの特性にも慣れてしまうこと

思考や生活スタイルがレッスン以前に戻ってしまわれること

 

 

どれも伸びたからこそ。

そして、親御さんがお子さんを想えばこそ。

 

 

 

ぐりさんが、発達障害と自閉に特化するときに相談したベテラン臨床心理士の「特性は子どもだけの問題じゃないから難しい」という言葉が頭をよぎります。

環境の影響は大きいのですが、それまでの思考や生活のスタイルを変えることはなかなか難しいなと感じることは少なくありません。

 

 

ですが、それはDQ71だった頃からすれば

就学前には思ってもみなかった生活です。

 

早期に始められることは、なんと時間に余裕があるのかと本当にありがたいことです。

しかし、モチベーションを保ち続けることって難しいですね。 ぐりさんも自戒っ!!

 

 

そんな魔法みたいなことは起きません。

映える教材があるわけでもなく、地味な作業の連続です。

 

 

プロスポーツ選手も自信のフォームのチェックや

基礎トレーニングを欠かさないですよね。

 

バイオリニストの葉加瀬太郎さんが

「ライブが続くと(ご自身の)演奏が荒れてしまうから」

とおっしゃっていらして、プロのアーティストの見えない部分の想像もつかない、とてつもない努力を感じられました。

 

成功なさって活躍していっらしゃるあらゆる業界の方々も同じですよね。

 

続けることが何よりも難しい。

続けたからこそ道は開け、見えてくるものはたくさんあります。

 

レッスンを1年続けられることも大変なのですから、3年、5年・・と遠方から週2通い続けてくださるって本当に奇跡で、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

みんなそれぞれに、いろんなドラマがあります。

崩れることも成長には必要な経験で、とても大切なプロセスなのです。

再構築して、次は生徒さん自ら気づいて、自分の足で立ち上がったときに本物のチカラだなと思っています。

 

そして、自分の目指すものに、自分のチカラで歩いていってもらうことが願いです。

 

無駄なことなんてひとつもありませんね。

 

 

2023年現在、記事中の生徒さんはレッスン5年半過ぎました。

長い間、遠方より週2回通い続けてくださる熱心な親御さんには頭が下がります。

 

そしていま、生徒さんは自分の足で立ち上がろうとしています。何よりも嬉しい星

 

いいぞ。

伸びてしまえ!!