2019年 ソ・ヒョンジン主演




あらすじ


臨時採用教師として大峙(テチ)高校に赴任するコ・ハヌル。
実力で入ったはずなのに、教育部長が親戚でコネ採用を疑われる。
そのせいで同僚から浮いてしまうが、信念を持つハヌルは徐々に認められていく。



教師版「未生〜ミセン」とも言われ、高評価なこちらのドラマ。

ミセンで言うところのチャン・グレ(イム・シワン)が、新任教師コ・ハヌル(ソ・ヒョンジン)国語科

グレはプロ棋士目指していただけあり商社に来て本当に何も出来なかった泣き笑いけど…


ハヌルは予備校講師歴もあるし、

採用試験からビンビンと才覚発揮してくれて…

(模擬授業も反応上々)

これはもしや?!なんて、ワクワクしちゃいました。


が、現実は甘くない!


最初の実際の授業も、教師って授業と授業準備しているだけはない、分刻みの怒涛の業務を目の当たりにしたコ先生のアワアワぶりを見事に表した授業でした!

頑張って、じゃない、もう見てるだけでこちらまで脇汗びっしょりネガティブ



膀胱炎になるね、教師は。

ミセンで言うところの、オ・サンシク(イ・ソンミン)は、

パク・ソンスン(ラ・ミラン) 国語科 進学部部長

猪突猛進、誰であろうと真っ向から意見を言う。


キム代理(キム・デミョン)は

ペ先生(イ・チャンフン)生物担当 

 かな?

ちょい頼りなさげで、ハヌルと同じ小学校という縁もあり隣の席で先輩として優しく接してくれる。


ミセンで言うベッキの上司、厳しめで公正冷静なカン代理が、

ト先生(ハジュン) かしら?

ペ先生は優しいけど、ト先生はけっこう踏み込んだ助言をくれる、でもハヌルとしては納得できない事もあり。段々とハヌルの懸命さや仕事できるぶりに応援してくれるいい先輩!


この4人が進学部。

新任だからと無理を押し付けるわけではなく、非正規教師ハヌルにも意見を求めるし、素敵な職場でした。

学年は学年で部があったりと、複雑な組織図でした。進学部の仕事もあるし、3年生受け持ちだからその仕事もあるし…。





授業や生徒のキャラクローズアップ、よりも、教師内の政治や私立学校としてどう生き残っていくか、韓国受験あれやこれ、そして本題である「非正規教師」というテーマがずしり。


ハヌルは、高校時代に修学旅行でバス事故に遭い、担任に助けられます。

しかし、担任はバスが爆発して帰らぬ人に。


その担任は実は非正規雇用で、その理由から遺族には補償が出ないと言う事を、葬儀で初めて知るハヌル。


この先生の妻と、親子みたいな関係性を続けるハヌル。


胸熱ポイント

来年も先生のクラスがいい

自分もやっとの思いで非正規教師になるが、

懐いた生徒たちに「来年もまた先生のクラスがいい」

と言われ、何も言い返せないハヌル。

そう、非正規教師に来年があるかどうかはわからないのだ。

その時やっと!あの亡くなった恩師に自分も同じ事を言っていて、どう返答していいかわからない顔をした恩師の気持ちがやっとわかるの…ぐすん


辞めた同僚のおかげで契約延長

ハヌルが同期教員たちに「コネ採用」と疑われ孤立。


(韓ドラあるある、食堂で仲間はずれ泣き笑い)


同期に1人だけ非正規教師として経験がある女性教師がいるのですが、彼女はずっとハヌルを心配してくれて、助言もしてくれる。



彼女が辞めるおかげで、ハヌルは採用期間が延長されます。

「嫌えば全てが雑草に

愛でれば誰もが花になる」

このメッセージをハヌルに残して去る彼女のその後は最終回で!?


​チ先生去る!

この回は泣いた!

テチ高校の出身で非正規教師として6年も勤務しているチ先生。若くてイケメンで生徒に人気だが、なかなか正規雇用されず、疑心暗鬼になる。

ミセンで言うならチャン・ベッキ?自信がなくて周りを羨ましく思って敵を作りやすい。


ハヌルがコネ採用じゃないかと裏サイトに書き込みもしたり…。

ハヌルの叔父であるムン教務部長。



ムン部長はチ先生の高校時代の担任。

恩師と教え子関係なのに、コネ採用の疑念をもち、部長は彼が書き込みをしたと知り関係が拗れ。

もうね、彼の気持ちは痛いほどわかる〜。

6年も使い勝手よく雇われて、いつまで経っても正規雇用されないし、通常業務をこなしながら、正規雇用採用試験準備も毎年大変!

結局、テチ高校の試験には落ちたチ先生が退職する日、彼がした事にモヤっていたが教え子として力になれなかった自分も悔やみ、ムン部長がダッシュで追いかけ…。



「先生、抱きしめてください!」と最後にムン部長に言うチ先生の顔は、完全に生徒の顔になっていて…えーん泣いたわ〜、チ先生、頑張ったよね。

他の学校で輝いてほしい!


人格者ユン先生の退任

個性的な教師がたくさんいる中、ユン先生が出るとハヌルも視聴者も「わ〜ユン先生〜、聞いてくださいよ〜」とお茶したくなる、最強に穏やかな教師。


大学の入学査定官が、実は元テチ高校の非正規教師で、当時の恨みで立場逆転した今、進学部を無下に扱うのですが。そんな非正規教師の事もきっちり覚えていて、心配していたユン先生に、冷たい入学査定官の彼女も泣くほど懐かしがります。


退任の挨拶も素晴らしく、

「いい先生とは何だろうか。定年になればわかると思っていた。ところが全然わかりません。赤っ恥です。…それでも、私の教え子になってくれてありがとう。私の同僚になってくれて感謝します…」


肩の荷を下ろしてくれるセンター

2回目の担任受け持ちで、初めて退学希望する生徒を受け持つハヌル。生徒との関わりにこれでいいのか、と

パク先生に問いかけます。

「私たちはどこまですれば?」

百戦錬磨で、自称この学校のセンター星であるパク先生は、新任教師ハヌルにこう言います。



「最終的に生徒たちの人生は彼らのものよ。


両親の手にも負えない子ども達の人生よ。

そうでしょ?


ただ幸せを祈るだけ。」


当たり前な事だけど、渦中にいる時って周りが見えなかったり、誰かにこんなホッとする言葉をかけてほしいよね悲しい





普通のドラマならば、チ先生やト先生とラブライン…なんてなりそうですが、非正規雇用同士ライバルで信頼がおけない関係性だったり、ミセン同様に一筋縄ではいかない人間関係。



教師という職業の独自性が普通の企業とは違い、そんな馬鹿な!とか、幼稚だわ…と思う事も多々あり。


(教頭派とか、政治はあるから大変。)


おかしい事でも先生が先生に指摘する事は非常にやりにくく。



 

このキム・イブン先生には最初面くらいましたわ〜。カッコウの托卵みたいに、ハヌルの授業資料を丸っと利用。


基本は一匹狼で、自分の理念や信念を皆持っていて指導法や試験問題は知的財産のようなもの。

また、意欲を持って何かをしようにも、受験に関係ないと保護者や同僚からクレームがきたり。。


上位の生徒を優遇するクラブの話も、まさにうちの子が通ってる学校でも感じてしまう差別…。


教師達の仕事ぶりに胸熱ポイント満載でしたが、

こんなに大変な専門職に非正規雇用を持ちこむのはやはりどう考えてもおかしな事だなぁと。昔自分が学生だった頃にいた嘱託の先生は担任やクラブ活動を受け持たない先生だったけども。


ハヌルとパク先生の徐々に近づく距離感

過去にいざこざがあったパク先生とムン部長

うるさいけどパク先生を信頼している校長…

平素はムカつく教師達も韓国大医学部合格に沸いたり、ユン先生退官に涙したりと、登場人物多いのに、彼ら一人一人を多角的に描いているのでムカつく奴も短所ばかりではなく。



主人公コ・ハヌル先生の目線で流れる先生、生徒、保護者など個性的な人々との出会いと別れ、経験がじっくりと描かれた素敵な成長ドラマでした。