2016年 キム・ジョングァン監督 ハン・イェリ、岩瀬亮主演


あらすじ

 
ウニ(ハン・イェリ)は売れない女優。
稽古場近くで日本人リョウヘイ(岩瀬亮)に道を聞かれて、一緒に探し目的地へ。リョウヘイにお礼にとカフェでコーヒーをご馳走してもらう。
その後、彼氏の元へ行くも喧嘩になる。
更に別れた彼氏にも会い、話が拗れていく。
最悪な1日になったが、1日の最後にリョウヘイと再会する。

リョウヘイは売れない小説家。
韓国翻訳されたから呼ばれて来たが、半年で100冊しか売れていないし、出版記念会もファンは集まらず(道を歩いてるおばさん2人が動員されてて辛い)。
調子いい編集者に疲れて、ふと出会ったウニに、南山へ行ったら再会する。


タイトルは最悪の一日。
だけど、ホラーみたいな事ではなく、誰もが経験しそうな地味に恥ずかしかったり、二股がバレるみたいな日を、ハン・イェリと岩瀬亮が演じていました。

ウニの今彼がクォン・ユル。
売れ始めた俳優で、南山で撮影中ウニを呼び出す。
自意識過剰で人目を気にしてマスクにサングラス。
ウニを呼び止める時違う女の名前を言ってしまい、ウニを怒らせる。


イ・ヒジュンはバツイチ元彼。
ウニがSNSで南山の写真をアップした事から駆けつけてくるちょっとしつこい感じの男。

ウニは、同じ南山で別の時間両者と拗れて、
最終的には男2人が鉢合わせしてしまい。
怒る今彼と、困惑する元彼。


ウニに目的地まで連れて行ってもらえたリョウヘイは、出版社に呼ばれたのに寒い結果になった出版記念会。ヘラヘラした出版社社長がムカつきます。

ウニとは英語で会話するので、この2人のシーンだけは海外旅行に行って初めて会う人とフワフワした気分、
期待感を持ったままコミュニケーションをとる懐かしい気分を味わえて。
異邦人として、相手の事はよくわからないけど出会いって、期待感増しますよね照れ
韓国人同士の喧嘩のシーンや、出版社社長のうわべだけの日本語会話と対照的に、2人の英語で一生懸命会話するシーンがゆったりと素敵。岩瀬亮が優しげで、ビジュアルは普通なのに素敵な異邦人に見えてくる。


お互いに、結構散々な目に遭った一日。

夜、南山で再会します。

でもお互いに今日は最悪でしたよ、なんて愚痴らない。



ウニが、日本語を喋って、と言うと

芥川龍之介の「杜子春」を暗唱するリョウヘイ。

お礼に少し踊るウニ。
ハン・イェリは今まで見た中で一番魅力的でした。

嘘をつくのがこの職業、と最初2人とも話していたけど。欲望と嘘の話が鍵のようです。
ウニは2人の彼氏に嘘をついていたけど、2人とも別の相手はいるし。
リョウヘイも記者に登場人物の欲望の話を聞かれても、段々と自分の意見に自信が無くなっていき…。


短編小説のような、お洒落な音楽と男女の可笑しみを垣間見る雰囲気のある映画でした。
ジョゼ、の監督さん。あー、ジョゼも見に行ってないなぁ。