大久保洋吉「海外の一流馬が来ないのでは真の国際化とは言えない」 | ぐりぐり君の個人馬主ブログ

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昨日の日刊スポーツに大久保洋吉元調教師のコラムが載っていたので紹介します。

 

 

 

 

 

「大久保洋吉元調教師のもの申す」
ここ数年日本馬は香港・ドバイを中心に毎年20~40頭ほどが海外のレースに挑戦し好成績をあげている。
その一方で国内の国際競争に目を向けると外国馬の参戦は2003年の27頭を最高に年々減少して、昨年はわずか4頭という寂しい状況だった。
外国馬が使えるレースが増えても出走馬がいないのでは真の国際化とは言えない。

 

日本の競走馬が強くなったからというのも一理あるが、海外の一流馬がなかなか日本のGIに参戦してこない理由はそれだけではない。
原因は海外GIのステータスや賞金の高さ、さらに欧米からの立地条件の悪さなどが考えられる。

 

しかし、関係者の意見を勘案すると一番のネックは入国検疫ではないだろうか。
外国馬が入国する際は、まず白井の競馬学校で実質5日間、入退場日を入れると7日間の輸入検疫があり、その後出走予定の競馬場に移動する。
調教師の立場からすると欧米やドバイ・香港のように入国後そのまま競馬場に入厩できるのがベストだ。
日本では農水省の動物検疫所の管轄でJRAだけでは簡単に変更できないがこれをクリアすれば状況はかなり変わる。

 

もうひとつは、馬場の構造についても問題がある。芝のヨーロッパと比較しても硬く、速い時計が出すぎる。
またダートも米国の土に対して日本は水はけのいい砂を使用。欧米の馬にはどちらの馬場も参加しにくいのではないか。

 

海外の一流馬が日本のGIで走ってほしいと思うのは私に限らずファンも同じはず。日本のGIが世界のスタンダードになるためにもJRAには一層の努力を望む。