●「阿弥陀如来のすがた」
東京国立博物館 本館特別1室 7月7日(日)まで<終了>
●「吉野と熊野-山岳霊場の遺宝ー」
東京国立博物館 本館14室 7月15日(月祝)まで<終了>
6月末に行ったときの記録です。
どちらも終わってしまいました。相変わらず書くのが遅いです。m(_ _)m
思いつきで東博の常設展示を見に行ったところ、たまたま仏像関連の特集展示が2つありました。
まずは「阿弥陀如来のすがた」。
阿弥陀如来ばっかり、歴史順に並んでおります。
仏像と仏画と、お面もあるよ♪
お面は快慶作でしたが、撮影不可でした。
「阿弥陀如来倚像および両脇侍立像」 飛鳥時代・7世紀 重文◎
相変わらず撮影が下手でゴメンナサ~イ。
童子形+アルカイックスマイル+小さい金銅像=可愛い。
阿弥陀如来なの? 釈迦如来じゃないの?
よく見たら、脇侍の宝冠に化仏と水瓶があるので、阿弥陀様であった。
7世紀からその約束事はあったのですね。
「法隆寺金堂壁画(模本) 第六号壁」 桜井香雲模 明治17年(1884)
焼損前の壁を模写した大作。
言われてみれば、印相が阿弥陀様です。
手描きですよこれが・・・傷んだ状態をそっくり写し取っている。
絵の技巧と根気と集中力が必要。飽きっぽいとダメだ~!?
「阿弥陀如来坐像」 鎌倉時代・12~13世紀 静岡・願生寺
飛鳥仏からガラッと雰囲気変わりますね。慶派の作。
端正なイケメンですよ。鎌倉・浄明寺の釈迦如来坐像に似ている気がします。
目が合った!? ちょっとにらまれてる?
"ボケとるぞーもっときれいに写さんかーいー"
ゴメンナサ~イ
「阿弥陀如来立像」 鎌倉時代・13世紀
当時流行の三尺サイズ立像。
シュッと立っておられますが、見えないところに工夫が・・・。
足の裏に足枘(あしほぞ。台座の穴に差し込む出っぱり) を作らないで、仏足文を刻んでおります。
リアル仏を目指したのか。
台座には固定されてないんでしょうかね。ちょっと不安定。
さらに螺髪は、一粒ずつ銅線をクリクリ巻いてあります。
て、手間が、、、かかるぅ~
すごくこだわりがある願主だったんだろうなぁ。「生きてるみたいな阿弥陀様を頼んだぞ!」って。
仏師「ムチャ振り来たー!どうするべ」
結果、足裏に仏足文、銅線アフロヘア、もちろん玉眼となりましたとさ。
そしてもう一つの特集展示が、「吉野と熊野-山岳霊場の遺宝ー」。
吉野も熊野も良い所ですね。山奥でね♪
今回展示されているのは、すべて出土品です。
「銅板鎚出蔵王権現像」 平安時代・12世紀 奈良・大峯山寺 重文◎
「鎚出」は「ついしゅつ」と読むそうです。
銅板を打ち出してる。
蔵王権現と聞いて思い浮かぶ姿とちょっと異なります。こちらは昭和のヒーローみたい。
どの蔵王権現様も、振り切ったポーズしてますなぁ。
右足を上げるのと、左足を上げるのと、どちらもアリなんですね。
こちらは曼荼羅を立体に表したものだそうです。那智勝浦町那智山出土。
全部一式揃って残っていたら壮観でしょう。
立体でずらっと並ぶんですよ、曼荼羅が。
ということで、本館の展示だけで、十分楽しんできました。
夏は涼しい美術館・博物館が良いですね。
次回以降も、展覧会ブログが続く予定です。