5月15日見舞いに行くと眠っていた。「お誕生日おめでとう」と声を掛け手足を擦って帰って来た。(本当は11日だけど土日だったので今日になった)

 

 5月16日は娘が見舞いに行くと言うので時間を合わせて見に行く。目ヤニがあるので孫に顔を綺麗にしてもらう。一応目は覚めているみたいで孫の言うう事を聞いているみたいだった。すこし仰向けの身体を傾けて背中を半分づつ擦るようにしてみた。「楽になった」というの聞いて帰って来た。

 

 5月17日見舞いに行くと、妹と甥っ子が帰るのにすれ違う。「今日は良くしゃべる」と言う擦れ違いざまの報告を聞いてベットサイドに立つと。「帰ったがか」と聞いてくる。「帰ったよ」と答えると「おらに挨拶もせんと」と文句をいう。どうも記憶と思いに齟齬があるようなので、「ちゃんと挨拶して行ったよ」と答え、背中さすりをする。左右半分づつ行うた度に「楽になった。」と言う。起こしてくれとか、トイレに行きたいとか今年は田んぼの事は何にも出来ないとか、天井の竹の絵が変だとか、いろいろ言うのに返事を返しながら、認知症の相手に対する最適返答は何かと考える。特に「小便したくてたまらんから、起こしてくれ」という訴えには困った。「骨が無くなって立てなくなったでしょ」「寝たままオシッコしても大丈夫なようにいろいろ管がついているから」と湧きあがる怒りの様なものを何処かにアースさせながら何度も丁寧さを心掛けて答えた。気が付いたら30分以上も経っていた。「もう帰るからとうやり取りを3,4度してやっと体を戸口に向けると、ミトンがはめられた手を上げてきたのでハイタッチを3回して部屋を出た。