(つづき)
↓快傑ライオン丸 第3話より
獅子丸「つまらん小細工などしなくても、ゴースンの配下と正々堂々と名乗れば
この獅子丸はいつでも迎えてやる!」
蒲生の忠告を無視し、森へ向かった獅子丸達3人。
彼らに襲い来るは、どくろ忍者群と、怪人わくらんば。
わくらんばは、この手のキャラクターにしてはかなり珍しくひらがな表記が正しい。
実際の画面を観てもらわないと伝わらないのが悔しいが、頭や首周りの棘(?)は軟質で、体の動きに合わせてプルプル揺れ動くんですよ。 それがなんとも私としては観ていて気持ちいいというか、カッコいいと思うというか。 超獣ベロクロンの体の房が揺れるのを観ていると嬉しくなってくるのと、同じ感覚? ……って、解らないですよね、そんな事書かれても……。
↓わくらんば
わくらんばは強敵だ。 こうなれば変身して戦うしかない。
獅子丸「風よ、光よ……」
が、獅子丸の気の焦りからか、術が不完全で金砂地の太刀の鎖の封印が解けない!
さらに、わくらんばの頭部から放出された葉っぱが獅子丸の全身に張り付き、動きを封じる。
このままでは勝てないと判断し、沙織と小助は獅子丸を連れて逃げるが、歩くこともままならぬ獅子丸を連れていては、それも無理。 たちまちどくろ忍者群に追いつかれてしまう。
絶体絶命!
その時、3人を救ったのは、蒲生城太郎であった。
追手の忍者達をたちまちの内に斬り伏せる蒲生。 強い!
彼は、気を失っている獅子丸を見て、つい
蒲生「ああ、惜しい若者を死なしてしまった」
小助「冗談じゃないよ。 お兄ちゃんはまだ死んじゃいないよ」
蒲生「おお、そうか。 そいつは良かった」
なんとも小気味良いテンポのボケとツッコミで、観ていて楽しい。
一敗地に塗れ、小屋へ戻って休養を取る獅子丸達。
彼らの為に、蒲生は食材をたっぷり用意してきてくれた。
十分な食事をとり、回復した獅子丸は蒲生に礼を言うと、改めて森へ向かおうとする。
蒲生は、そんな彼らを必死に止める。
蒲生「あ~あ、奴らと闘って一体いくらになるというんだ。
そんな一文にもならないバカなことに命を懸けるなんて、大馬鹿野郎のすることだ。
この世の中で大事なものは、命と金。
そんなつまらないこと、よせよせ。
どうしても行くと言うんなら、腕ずくでも止めてみせるぞ」
ニコニコと笑顔を絶やさぬ蒲生の表情が、珍しく厳しくなる。
小助「……分かったよ……。 分かったから、飲みなよ」
小助はそう言うと、酒の入ったひょうたんを差し出す。
蒲生「分かればいいんだ」
蒲生は、たちまち相好を崩して酒を飲むのだが……。
その酒には、獅子丸からの合図を受けた小助が、薬を仕込んでいた。
蒲生「……酔ってきたらしい。 眠くなってきた……」
あっと言う間に、その場に大の字になって眠り始める蒲生。
小助「ごめんね、しばらく寝ててね」
いざ、わくらんばとの再戦へ……!
去り際、よいしょ、とひょうたんを枕代わりに蒲生の頭の下へ入れていく小助がなんとも好ましい。
(つづく)
↓快傑ライオン丸