タイガージョー:虎錠之介
日本TV特撮界における、
初の本格的なライバルキャラにして、
追加戦士の元祖的存在(ただ、追加戦士としては、変身忍者嵐の 月ノ輪 の方が登場が約1ヶ月早い)。
当初はレギュラーの予定ではなかったものの、登場以降の、その反響の大きさから、異例のレギュラー昇格。
そして40、41話で、ストーリーは大きく動く。
無敵と思われる大魔王ゴースン。 刀では到底太刀打ちできぬが、象牙ならば刺さる、ということをタイガージョーは知る。
そして……
無敵と思われる大魔王ゴースン。 しかし、胸の悪の文様こそが弱点であるということを、ライオン丸は知る。
つまり、大魔王ゴースンの真の弱点とは「胸の文様を、象牙で突くこと」で、獅子丸と錠之介は、それを半分ずつ知ることになる。
二人が力を合わせた時こそ、大魔王ゴースンの滅びる時……!
スタッフは、タイガージョーをレギュラーキャラに昇格させるにあたって、ちゃんとメインストーリーに絡む形で、役割を与えたのです。
単にカッコいいライバル、というのとは一線を画する設定。
好敵手としての役を終えたタイガジョーは、第2のヒーローとしての役を担って、活躍することとなるのです。
抜群の盛り上がりを見せ、番組は第4クール(最終クール)へと突入していくのですが。
ここで、錠之介役の戸野広浩司氏が事故死してしまうという不幸が起こってしまう。
本格的にメインストーリーにも絡むことになり、正にここから錠之介をもう一人の主人公としたシリーズに突入するというのに!
42~46話は、もう完全に、錠之介主役編なのです。
42話以降は、戸野広浩司氏に代わって、福島資剛氏が錠之介を演じることに。
丁度、展開としては錠之介が敵から味方に、キャラクターの立ち位置が変化するタイミング。
やはり印象に残るのは、初めて二人が本格的に共闘する=錠之介がゴースンをハッキリと裏切る、第43話。
勝手な行動が目立ち、時に獅子丸を助けるような行動もとっていた錠之介ではあったが、まだ、ゴースンを完全に裏切るつもりはなく、またゴースンも錠之介には目をかけていた。
錠之介は、ただひたすらに、強さを求めているのだ。
巨大身変化の術を、自分にも教えて欲しいと、ゴースンに願い出る錠之介。
しかし、ゴースンは、それには取り合わず、最後の機会として錠之介に怪人ギララと協力して獅子丸を倒すことを命じる。
不満を持ちつつもギララと合流した錠之介であったが、ギララは地雷などの罠を使って獅子丸を倒そうとしていた。
錠之介は承服しかねた。
ギララとの対決の場へ赴かんとする獅子丸の前に現れ、思いとどまるように説得する錠之介。
獅子丸には、こんなことで死んでもらいたくはないのだ。
ここからの一連のシーンは、脚本、演出共に力が入っており、
何と言うか燃えるというべきなのか、萌えるというべきなのか
背中越しに会話をする二人。
錠之介「峠は危ない。罠が待っている」
獅子丸「罠?」
錠之介「そうだ、罠だ。獅子丸、つまらんことで命を落とすこともあるまい」
しかし、獅子丸は敵の罠が待つ峠へ向かおうとする。
錠之介「待て! 行くのはやめろと言った筈」
獅子丸「錠之介、お前の忠告は有難く聞いておこう。 所詮俺とお前は生き方の違う男」
錠之介「そうか、これだけ言っても行くというなら俺は知らん。勝手にするがいい」
そして、獅子丸は、本当に行ってしまった。
それをじっと見つめる錠之介。
錠之介「馬鹿な男……」
錠之介「俺は知らんといった筈……。本当に犬死するだけなのに……
獅子丸め、何故俺の言うことを聴かん」
錠之介、歩み去ろうとして立ち止まり、獅子丸の後を追って行こうとしては、また立ち止まり、また立ち去ろうとしては立ち止まり……。
錠之介「ええい、くそっ! あんな男、死ねばいいのだ」
錠之介「ええい、面倒をかける男め!」
獅子丸を追って、駆け出していく錠之介。
……この続きも、今回書くつもり満々だったのだけれど、なんかえらく時間がかかってしまって……。
続きはまた今度。
とりあえず、上記、滅茶苦茶萌えません?
(つづく)
↓快傑ライオン丸