私は、比較的最近まで、松岡圭祐さんが、キカイダーの小説を書いていることを、知らなかった。
(松岡圭祐さんが、キカイダーの小説を書いていることを、知らなかった 参照)
で、もう少し後になってから読むつもりだったのですが、なんか、この本を置いている図書館が、大幅なリニューアルを計画している匂いがするので、処分品となってしまう前に、借りておこう、と。
↓人造人間キカイダー The Novel
以下、ネタバレ有の感想。(その5)
映画版との連動企画だったのでしょう。
基本ストーリーは、原作やTVではなく、映画版準拠です。
↓キカイダーREBOOT
映画版ってのはこれのこと。
キカイダー REBOOT [ 入江甚儀 ]
4,104円
楽天 |
ただ、あくまで大筋が共通、というレベルです。
映画版ベース
それにTV版や原作版のエッセンスを取り入れ
さらに独自設定、要素を盛り込んで仕上げられた
という作品です。
引き続き、映画版との差異について。
・サイドマシーンが、映画には未登場だが、小説版ではかなり大活躍
これは間違いなく、小説版にて、松岡圭祐さんがアレンジした部分と思われます。
アクションシーンで大活躍!
市街戦なので、この通りに映像化したら、予算かかりまくり!
絶対、元の脚本には、ここまで予算オーバーが予想されるシチュエーションは、無かったと思います。
つまり、松岡圭祐さんは明らかに「映画版より、アクション面を、小説では強化しよう」という意図をもって、執筆に臨まれたと思われます。
サイドマシーンの活躍だけでなく、全体的にアクションシーンが充実している小説になっており、そこは大きな魅力です。
・ダーク破壊部隊で登場するのが映画版ではグレイサイキングのみだが、小説版では多数のキャラクターが登場
サイドマシーン同様、アクション面での魅力の強化に、大きく寄与しています。
それにしても、いっぱい出ますよ~。
図書館で借りた本なので(もう返却して)手元にないから、記憶で書きますが、
グレイサイキング、
グリーンマンティス、
オレンジアント、
イエロージャガー、
カーマインスパイダー、
ブルーバッファロー、
アオタガメ、
ブルスコング、
ブラックホース、
サソリブラウン、
ヒトデムラサキ、
白骨ムササビ
が登場したかな?
描写を読むに、いずれもTV版のスタイルをイメージしているのは間違いなく、この辺りはTV版が好きなら、読んでいて、とても楽しいこと請け合い。
映画では、グレイサイキング、リアリティ重視かなんか知らんが、パワーショベルに目が付いたみたいなスタイルだったでしょ?
こちらはしっかり私達の知っている「ダーク破壊部隊」のスタイルです。
それでいて例えばオレンジアントに関しては
昆虫の中でも蟻のみに存在する腹柄節を人工筋肉アクチュエーターにより再現した連結部
みたいな、いかにも「リアルっぽい」描写で書いてくれるもんだから、もう、嬉しくなってきますよ。
ダーク破壊部隊の描写は、この小説の、大きなお楽しみポイントです。
(続く)