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(続き)
ニュー・パルサ・バーン発進!
バルディプライズとキャタレンジャーの限界まで、あと10分程しかない。
月影「本当に彼に任せて良かったのか、私にはいまだに不安です」
クインシュタイン「不安がないと言えば嘘になります。
地球を愛する。地球を守る。そんな甘い言葉は、地球人すらあてになりません」
月影「それなのに、なぜ?」
クインシュタイン「私が信じたもの、それはガットラーに父親を殺されたマリンの復讐に燃える心です」
そもそも、マリン出動を要請したのは月影長官なのですが……いきなり不安になっています(笑)
大丈夫か? この長官……。
そしてクインシュタイン。信じたのはマリンの正義感とかそういうのではなく、復讐心。
リアリスト、として描かれているクインシュタインがこう断言するっていう事は……なんと言うか、スタッフが「正義の為に戦う心」みたいなものに、現実味がない、と思っているのか。
それとも、そういったものに現実味がない、という展開の方がより視聴者にウケが良い、という計算の上での台詞か……。
いずれにしても、多くのヒーロー物で『「復讐」が最初の戦いのきっかけで、やがてより大きな「正義」に目覚める』という展開がされているのに対し、そういったものに真っ向から唾を吐きかけるような感じではあります。ストレートに受け取れば。
ただ、マリンが正義感に厚い青年であること、クインシュタインはリアリストであると同時に、決して冷血漢では無い事、が既に描かれているので、このセリフも視聴者は受け入れることが出来ます。
つまり、言葉通りに受け取ればいいというわけではない台詞だ、という雰囲気が、もうこの番組には出来ているのです。
間一髪、間に合ったマリンは、オリバーと雷太を救出する。
マリン「これより、三者協力して攻撃に移る」
オリバー「協力? どうやって」
雷太「俺は断る! 異星人と協力なんぞできるか」
マリン「協力させてみせる。バルディオス GO!!」
マリンの声に反応し、3大メカが変形・合体する!
宇宙戦士、バルディオスの誕生だ!
従来の、パイロット達の息が合っていないと合体できない、というパターン完全否定!! 強制自動合体であります。
ただこの設定、あんまりウケが良くなかったのか、後々、消滅している気がしないでもないです。
変形する際のヒンジ、アームパーツ、シャッター等の描き込みが異様に細かい描写の、特徴ある合体シーン。
あとチェックポイントとしては、パルサバーンの機首が変形して、バルディオスの股間を構成する、というところか。
普通、主人公機の機首って、ロボに変形合体した際は、頭とか胸とか腹とかランドセルみたいに背中に回るとか、なのだが。
股間を構成するというのは、もの凄く珍しい。
まぁ、ターンAガンダムとかみたいに、他に全くいないワケでも無いが。
(続く)