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（続き）
ゴッドシグマのパワーアップには、大量のイオニウムが必要不可欠だ。
しかし、現在地球に残されているイオニウムは、全てマルチーノ財閥が所有しており、マルチーノ氏はイオニウムをトリニティ基地に渡そうとはしなかった。
謙作は、マルチーノ邸へ赴き、彼の前で土下座までして頼み込むが、やはりマルチーノ氏はイオニウムを譲ろうとはしない。
欲しいのならば、あくまで、金を出して買え、というのが彼のスタンスなのだ。
しかし、トリニティ基地のメンバーが買える値ではない。
しかも、地球では、他の誰も持っていないとなると……。
マルチーノ「どこにも売らずに、値上がりを待つか」
何しろ、地球の危機なのである。
義憤にかられた誰かが、高額で買い取った上で、トリニティ基地に提供する、という可能性は高い。
ギャグ作品ならともかく、大真面目なロボットアニメで
地球の危機に、金が無いからロボがパワーアップできない
という展開が盛り込まれてくるのは、面白いと思う。
が、ゴッドシグマの悪い癖で、いつも通り（？）面白いのはここまで。
中盤以降は脚本が見事に崩れる。
なぜこの番組は、風呂敷を広げるところまでは、そこそこ面白い回があるのに、多くの回で畳み方が滅茶苦茶雑なのだろう？
この回も、案の定……。
謙作「もういい！ 頼まんわいッ！！」
怒り狂った謙作は、陸震王でマルチーノ財閥のイオニウム貯蔵庫を、襲撃、破壊。イオニウムを強奪する。
マルチーノ「返せ！ イオニウム泥棒！ お巡りさんに言いつけるぞ～！！」
謙作「何を言っても分からん石頭さん、イオニウムは、もらっていきますよ！」
マルチーノ「こらイオニウム泥棒！ 返せ！ 返せ～～っ！！」
マルチーノ氏の言う通りです。
正義の名の元に他人の者を強奪……。
が、この作品では謙作の行動は、正しいとされているようで、その後、彼が誰かに咎められることも、訴えられることも無かった。
マルチーノさん、訴えるべきです！
こんな無法がまかり通っていい筈が無い（笑）
（続く）