めちゃくちゃ好きだった彼に会った。

懐かしいテンポに少しドキドキしながら彼を見つめた。


彼の匂いが好きだった。

彼の背中が好きだった。

彼の素っ気無さが好きだった。


久しぶりの話しに、変わった彼に気付いた。

『今』に酔いしれて、完璧に溺れているみたいだよ。


目を合わせたら一緒に溺れてしまいそうで怖かった。

意地っ張りな私に気を使って話しを逸らしてくれたね。


彼のしぐさが好きだった。

彼の声が好きだった。

彼の寝顔が好きだった。


あの日と変わった彼が遠くに感じた。

近づく彼に、寂しさを隠せないよ。


あの日から変わらない私は、目を逸らすことしか出来なかった。


彼の歌が好きだった。

彼の腕枕が好きだった。

何より、彼を好きな自分が好きだった。


続く話しに、あの日の彼が見えた。

変わらない彼に、変わった私がいた。


思い出になれずに行き場を無くした記憶が今を苦しめる。

どうしようもないくらいに切ないよ。


終わりの無い話しに、時間が別れを告げる。

『次』を約束して、今は別れよう。


もっともっと綺麗になるよ。

もっともっと素直になるよ。


いつかきっとこの気持ちを伝えられたらいいのにな。