自民党所属の国会議員石破茂氏が総裁選への出馬を見据えて己の政治観を記したのが『政策至上主義』である。憲法や自衛隊、地方創生等著者の関心ある政治テーマについて平易な説明が綴られている。
この本を読めば多くの人は石破氏がどのような政治理念を有しているか理解できるだろう。だが、石破茂総理が誕生することはなく、派閥としての水月会の活動も終了した現在からみると、政治家としての彼は周囲からの理想主義者的だという印象を払拭することが出来ずにいたと感じざるを得ない。
今後の政局において彼がどのように動くのかは分からない。自民党への風当たりが強くなる中、石破茂の存在感は大きなものになるのだろうか。