中核派の拠点が警察によって捜索されたらしい。目立つ公然活動を活発に行い続ける余裕があるのだから、今や古くなってしまった新左翼も暫くは勢力を保っていられるだろう。

 暴力革命を声高に叫んでいた新左翼諸党派たち。活動家として地下に潜ろうとするのが大半だった中で、市民社会に融け込みながら赤色テロルを実行した東アジア反日武装戦線は異色の集団であったといえるだろう。反日亡国というイデオロギーの強さも特徴的だ。

 "狼"グループが出版し、組織の思想、行動方針、武器製造法等を語ったのが『腹腹時計』である。トンチンカンな表題を付けるのは他の左翼本でもよくあるが、時限爆弾でハラハラするというのが由来だとか。

 未だに新左翼に参加しようとする若者が少なからず存在する。親が構成員だという人もいれば共感して自発的に参加するという人もいるだろう。再び残虐な事件が起こらないことを切に願う。