「弥勒世果報(みるくゆがふ)」 坂本龍一作曲 | 群青

「弥勒世果報(みるくゆがふ)」 坂本龍一作曲

前話『沖縄全戦没者追悼式2021』において、中学生の上原美春さんが朗読した詩。「みるく世の謡」というのがありました。
おや? 「みるく世」って何なんだろう・・・・。そう思われた方は少なく無かったと思います。

沖縄の言葉は、発音が本土と異なることが多いので、まるで推理小説のように、ずっと考えていたんですが、結局は分かりませんでした。

下の音楽動画で、やっと分かりました。

「みるく」は「弥勒」なんですね。

弥勒の神に対する古来からの信仰を基にして歌ったものだと、教えて貰いました。

 

それと、古くからの沖縄民謡ではありませんでした。

坂本龍一作曲。作詞は、古謝美佐子さんでは無いかと推測します。
歌っているのは、「うないぐみ」という沖縄の4人のグループ。

 

・・・・ 数年前、この曲に旧知の音楽仲間である古謝美佐子〜うないぐみサイドから「沖縄語の歌詞をつけて唄いたい」と坂本に依頼し、昨年から歌と三線の録音がスタート。坂本の病気による中断を経て今夏ようやく完成した。

・・・・ 沖縄古来の信仰で「弥勒神(みるくがみ)がもたらす理想的な平和で豊かな世の中」の意。沖縄語の歌詞の内容は自然賛美〜戦争の哀れ〜弥勒(みるく)世果報(ゆがふ)への願いを歌っている。

 

 

うないぐみ+坂本龍一「弥勒世果報 (みるくゆがふ) - undercooled」

 坂本龍一の最新作は、沖縄民謡女性4人グループ「うないぐみ」とのコラボレーションチャリティシングル。オリジナルは2004年に発売された坂本龍一のアルバム「CHASM」に収録された楽曲「undercooled」。数年前、この曲に旧知の音楽仲間である古謝美佐子〜うないぐみサイドから「沖縄語の歌詞をつけて唄いたい」と坂本に依頼し、昨年から歌と三線の録音がスタート。坂本の病気による中断を経て今夏ようやく完成した。

 

 オリジナル「undercooled」は9.11アメリカ同時多発テロ事件、その後に続いたイラク戦争や世界中にあふれる軋轢を憂慮し「冷やし足りない」という意味を持つタイトルに「いまの世界はまるで頭に血が上ったかのような状態。もっと冷静になろう。」とのメッセージを込めた。沖縄の基地問題に大きな懸念を持つ坂本龍一とうないぐみが、あくまでも冷静(undercooled)に優しく、かつ強く、音楽と歌の力で平和な沖縄、平和な日本、そして戦争の無い世界の実現を希求し制作したのが本作。

 

 タイトルの「弥勒(みるく)世果報(ゆがふ)」は沖縄古来の信仰で「弥勒神(みるくがみ)がもたらす理想的な平和で豊かな世の中」の意。沖縄語の歌詞の内容は自然賛美〜戦争の哀れ〜弥勒(みるく)世果報(ゆがふ)への願いを歌っている。うないぐみ結成は2014年で、坂本龍一のアルバム「NEO GEO」「BEAUTY」、各アルバムリリースに際して行われたワールドツアー、「オペラLIFE」などのプロジェクトに参加した古謝美佐子を中心に、同じく初代ネーネーズの宮里奈美子、比屋根幸乃に島袋恵美子が加わった。長年のキャリアを持つ4人の沖縄民謡唱法は、暖かくも感情過多にならない落ち着いた静かな歌唱。今回、坂本は、その歌の持つ力を生かすアレンジに徹した。同時に、後半の間奏以降に見せる宇宙的な広がりをもった音像は、まるで地球を俯瞰しているかのようなスケールを感じさせる。

 

 歌の1番のサイズがほんの5小節あまりという音楽史上においても最も短い部類に属する本楽曲は、12番までのシンプルで呪術的なメロディの繰り返しで構成されている。また、カバー曲にもかかわらず、あたかも最初から沖縄古謡として作られたかのような自然な響きを持っている。

 

 間奏ではUAとその子供たちがつぶやきで参加。人間と宇宙の物語を可愛くおしゃべりしてくれた。

 

 本楽曲の売上げからレーベルサイドの手数料や諸経費をのぞいたアーティストの収入は全て*辺野古基金に寄付される。

 

 本作のアートワークに使われている絵は、沖縄出身のアーティストCoccoが主旨に賛同し提供した作品である。

 

 *辺野古基金:辺野古新基地建設に反対し、建白書において要求されたオスプレイ配備の撤回、普天間基地の閉鎖・撤去及び県内移設を断念させる運動(活動)の前進を図るために物心両面からの支援を行い、沖縄の未来を拓くことを目的とする。http://henokofund.okinawa/about.html

 

【うないぐみ profile】 沖縄民謡の古謝美佐子、宮里奈美子、比屋根幸乃、島袋恵美子の4名からなる女性グループ。 「童神」のヒット曲でも知られる古謝美佐子を始め初代ネーネーズに在籍した宮里、比屋根に加え、かねてから親交のあった島袋が参加して2014年から正式に活動を始める。 「うない」とは沖縄方言で「姉妹」の意味。4人とも沖縄民謡に精通した実力派民謡歌手の集まりで、4名のユニゾンとともに各メンバーのソロも演唱する。レパートリーも伝統的な沖縄民謡からオリジナル曲、カバー曲まで多種多彩。 2014年暮れに全国5カ所で単独ソロデビューコンサートを行い1stアルバム「うない島」を会場先行発売、2015年1月に一般発売した。プロデューサーは佐原一哉。

 

 

●追記 ひめゆり学徒隊の漫画
ひめゆり学徒隊のことを漫画にて伝えるものです。

1945年の沖縄の地上戦の戦場、陸軍の野戦病院(ほら穴)で看護任務に携わり、そして多くの女生徒が殺されてしまった・・・という実際の出来事を漫画にしたものです。

ひめゆり学徒隊のことをご存じで無い方にまずはご覧いただきたいと思いまして、追記させて頂きます。